正しい情報で論議を
- 2020年09月07日
今日から寿都町では、町長による住民説明会が行われます。
住民に丁寧に説明すると話していますが、果たしてその事を信用して良いのか判りません。
8月中旬、片岡町長が町の職員向けのアンケート調査をした事が8月27日の道新に掲載されていますが、それによると、全職員の約6割が調査を容認していると書かれている一方、アンケートの問いかけ内容が十分だったのかと疑問を呈し、このアンケートについて、<文献調査と概要調査の実施で最大90億円の交付金が見込まれるとして、「調査受け入れが処分場建設に直結しないことを踏まえ、交付金を活用した財政運営についてどう思うか。」と質問しており、中立性が保たれているか不透明だ。>と指摘しています。
寿都町の職員によるますと、この問いかけに、①調査を受け容れるべき、②事務事業の見直しなどで乗り切るべき、③それ以外 からの選択になっています。
さらに、この設問の前段に、町の将来人口、財政状況について、大変厳しいと感じているかを問うています。
これは、意図的な誘導質問で、「人口は減少するよね、財政は厳しくなるよね、だとすれば処分場建設に直結しない事を条件とすれば文献調査や概要調査で得られる交付金を利用する財政運営はけっして悪いことでは無いよね。」と、単に交付金を利用した財政運営について問うており、文献調査の応募への可否を問うたものではありません。
このことについて別の調査が行われ、<数年後に控えた財政困難の立て直しの一つとして交付金目的の文献調査に応募することについて、今、あなたは賛成か反対か。>を問うてみたら、反対の回答が7割を超えたようです。
片岡町長は、自らの町職員にさえ歪曲した情報しか伝えず、正しい情報が不足しています。
この方が、住民にどのように説明するのかは推して知るべしでは無いでしょうか。
ここに一つの例を示します。
幌延町の新地層研究センターは、2000年に20年程度という研究期間を約束した日本原子力研究開発機構(機構)、北海道、幌延町の三者で協定書を締結しましたが、機構は昨年8月に突然「研究期間の延長」を北海道と幌延町に申し入れ、道民への意見募集で8割が延長に反対だったにも関わらず、12月に鈴木知事は延長受け入れを表明しました。
国はいつでも約束を反故にします。そして、地方自治体の首長は国の包囲網に抵抗することは至難です。ましてや国策として喉から手が出るほど望んでいた文献調査です。