民主政治へのスタンス
- 2019年11月23日
先日のブログで、中国の黒竜江省に訪問したことを掲載しました。
宿泊したホテルでの日本の放送はNHK1局でしたので、ホテルに戻ってからずーっとNHKを見、夜からはほぼニュースを視聴していました。
通常のニュースが流れていましたが、その報道の中で「香港」という言葉が出てきたとたんに放送が途切れてしまい、画面は何も映さなくなりました。
なるほど、これが中国の情報統制だと思い、少し暗い感じを受けました。
しかし、その香港では学生を中心とした市民が自由化・民主化を勝ち取るためにおよそ5ヶ月間に及ぶデモ行進などを行っています。
日本で、その映像を見ると、香港市民に対する香港警察の所業は常軌を逸しています。
デモ隊に催涙弾を打ち込み、学生など若者だけでは無く子供やお年寄り、さらに女性まで、一人に対し何人もの警察が殴りかかり、押さえつけて混紡で叩きのめし頭を踏んづけ、引きずり回し、あげくに丸腰の若者に突然発砲することさえ厭わず、やりたい放題となっています。
それでも、香港市民は権力者の暴力に屈せず、民主的な選挙によって自らのリーダーを選択し、自主権を回復するために戦っています。
一方、翻って我が日本を見れば、歴代最長記録だと自負する安倍政権の腐敗に対し、国民の多くは何も抵抗すること無く唯々諾々と現政権を是認して抵抗する気概もなく、支持率は依然として安倍政権を認めています。
それをいいことに、安倍晋三氏は嘘に嘘を重ね国民を舐めるだけ舐めています。
「この世をば 我が世とぞ想う望月の 欠けたる事も無しと想えば」、藤原道長が詠んだ一句ですが、その意は「この世は自分のためにあるようなものだ 望月(満月)のように何も足りないものはない」という意味で、この時、道長には3人の娘がおり、その3人の娘が太皇太后、皇太后、皇后を独占する一家三后として朝廷内ですさまじい権力を手に入れることになり、その取り巻きが主要の職を全て手に入れ、独裁者として権勢を思いのままにして腐敗した政治を行いました。
今は、安倍晋三氏の権力に司法も含む三権がひれ伏し、独裁的で腐敗した政(まつりごと)を行っています。
「今だけ、金だけ、自分だけ」というのは1000年前となにも変わっていないように思います。
一つだけ違うのは、当時の国民と違い、現在の国民が権力者と同じように「今だけ、金だけ、自分だけ」ということに汲々としていると言うことです。
自らの民主的な権利を勝ち取るための「香港市民」との違いを感じざるを得ません。