水道法改正案を廃案に
- 2018年11月22日
今、臨時国会であまり話題になっていませんが、大事な法律が俎上に上っています。
それが、「水道法改正案」です。
これについても7月17日のブログに書かせていただきましたが、自治体固有の行政となっている水道を「コンセッション方式(施設を行政が持ち、運営権を民間に譲渡する)」によって、実質的に民営化するというものです。
人間の身体の70%は水分で出来ています。水は身体(命)の原点であることは疑いもありません。
その水を行政の範疇から外して民間に渡した経験のある各国では何が起こったのか、
運営権を売却した後に水道料金が値上げされ、今までの2倍から5倍以上の負担を強いられてしまったという問題、また、劣悪な維持管理・設備投資の出し渋り、財政の透明化の欠如、品質の低下、とりわけ水質管理への不信感もあって、世界の潮流は「再公営化」へと進み、世界35カ国180自治体で再公営化が実施されているということです。
先の通常国会では、自民党の関口参院国対委員長が、当時の参院野党第1党である国民民主党の舟山国対委員長に対し、「水道法改正案については、今国会での日程が厳しく、継続審議の手続きをお願いしたい」と申し入れたことから、今臨時国会へと審議の場が移されました。
北海道は、多くの山と森林に恵まれており、その豊かな自然が育んだ美味しい水が様々な場所で湧き出ています。
水道の運営は、他国の事例を見ても明らかなように公営で行うことが基本ではないでしょうか。
安心できる信頼の下、上質の水が供給されることが生活の基本です。
日本国中、水道をひねると美味しい水が飲める、それも、低廉な価格で。これは世界でも特筆される事柄です。
国会では、日本の水道の意義をもっと真摯に議論し、竹中平蔵が率いる「産業競争力会議」が中心となって推し進める金儲け主義の法律を廃案にして貰いたいと思います。