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沖縄への代執行(ブログ3361)

  • 2023年10月12日

 名護市辺野古の米軍新基地建設に伴う軟弱地盤改良工事のため、政府が県に提出した設計変更について、玉城知事が「公有水面埋立法の要件である、国土利用の合理性、環境保全、災害防止の配慮などを満たしていない」として不承認としたことから、防衛省沖縄防衛局という政府の組織が『私人』というあり得ない理屈を付けて国交省に「行政不服審査」を要求、公明党出身の斉藤国交相は即刻、県に対して承認を迫りました。県はそれに屈せずにいましたが、斉藤国交相は、承認義務を負った知事が対応しなかったことから、「代執行」の手続きを福岡高裁那覇支部に提訴しました。

 この問題に対し、行政法の専門家や弁護士など100人を越える方々が「代執行」は、憲法が補償する地方自治の本旨や地方自治法が定める原則を踏みにじる行為であり、不合理極まりない。」と緊急声明を発しました。

 我が国の憲法や地方自治分野の専門家の4分の1の有識者が「極めて理不尽だ」として行動を起こしたことは非常に重く、この問題は、憲法による政府と地方自治の根幹を大きく揺るがすものとなっています。

 司法が政府の言いなりとなり、三権分立が形骸化している中、地方自治体がすべからく政府の意思に従わなければならないのであれば、民主国家では無く、また地方自治法も必要無くなってきます。

 つまりは、この国全てが政府の直轄地であり、中央集権国家であるということに他なりません。

 このことを持ってしても、全国知事会は政府にもの申すべきであり、そうで無ければ、いずれ政府のごり押しが自らの都道府県にも降り注ぐことになるでしょう。今こそ多くの米軍基地を沖縄県に押しつけている事を自覚している全国知事会は動くべきであり、何もしないのであれば、全国知事会そのものの存在意義さえ問われると思います。


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