沖縄県の注視区域指定(ブログ3219)
- 2023年05月16日
「土地利用規制法」による「注視地域」、「特別注視区域」が沖縄県に集中して指定される事になりそうです。
指定地域を決める内閣府の「土地等利用状況審議会」に石垣、宮古、与那国の各駐屯地、保良訓練場(宮古島市)、知念高射教育訓練場(南城市)、久米島駐屯地(久米島町)などの自衛隊施設、海上保安庁施設などを含む計39カ所を候補として諮問しました。
自衛隊と米軍併せて80カ所以上の施設が集積されている沖縄県は、法によって施設周囲1km以内を対象とするようですが、実質的には沖縄県に住んでいるだけで、国による個人情報の調査と日常的な監視の対象となり、不動産の売買にも一定の規制を被ることになります。
そして、自衛隊や米軍の「施設の機能を阻害する行為(機能阻害行為)」を行った者には中止勧告や命令を出すことが可能で、命令違反には2年以下の懲役か200万円以下の罰金が科せられる事になります。
この機能阻害行為については、レーザーの照射や妨害電波の発射などと具体的な例を示していますが、その他は「個別具体的な事情に応じて判断する」として、政府による恣意的な発動も懸念されます。
その最たるものが、基地周辺での抗議行動で、政府は「デモ活動については、単に座り込みを続けている場合は勧告や命令の対象にはならないが、恒常的に行っている場合には勧告・命令を出すことがある。」という大臣答弁もしています。
そうなれば、辺野古基地への抗議行動や、様々な活動に規制がかけられることになりますし、何より表現の自由が侵され、個人情報が掌握され、財産権まで政府の関与が行われることになります。
まさしく憲法違反であり、また、このことは沖縄県の問題だけでは無く全国で約600カ所と言われている対象地域周辺に住んでいる国民の問題となります。
函館市も、市街地に陸上自衛隊、海上自衛隊、海上保安庁施設が点在しており、早晩「注視区域」や「特別注視区域」に指定されるでしょう。早く、この憲法違反の法律を廃止しなければなりません。