沖縄県知事選挙
- 2018年08月20日
翁長知事の逝去に伴う沖縄県知事選挙が9月13日告示、30日の投・開票と決まりました。
官邸の命を受けたのかどうかは分かりませんが、先月、宜野湾市長を辞職した「佐喜真淳(さきま あつし)氏」が立候補を正式に表明、自公が推薦候補としたました。
一方、移設反対派は翁長前知事の意思を次ぐべく候補者として、生前に翁長氏の口から出された「金秀グループ会長の呉屋守将」と「自由党幹事長の玉城デニー氏」の二人に絞って擁立作業を急いでおり、ここに来て玉城デニー氏が立候補に前向きな発言をしているもようです。
言うまでもなく今回の知事選は、辺野古基地の行方を決める知事選であり、沖縄県にとっても、安倍晋三氏にとっても、いや、ひいては日米地位協定の今後にとっても気の抜けない選挙となります。
当然、争点は「普天間基地の返還と辺野古基地建設撤回」であり、沖縄戦から始まり戦後73年間もの長きにわたって米軍に、そして米軍にの言いなりである政府に苦しめられてきた沖縄県民の戦いの天王山で、沖縄県民のアイデンティティーが問われる選挙です。
しかし、相手候補である佐喜真氏は辺野古基地について直接言及せず、「普天間の継続使用はあってはならない。国としっかり協議することが必要だ」と話し、辺野古基地を知事選の争点から外す戦略を描いています。
そして、いつものように経済政策を打ち出し、沖縄の振興発展だけを県民にアピールする自民党的な選挙戦を挑もうとしています。
いつの選挙でも同じ構図で、選挙民が一番関心のある問題には蓋をし、予算や開発事業などを餌にする常套手段です。
先般の新潟県知事選挙でも、柏崎刈羽原発再稼働に対し慎重姿勢だった米山隆一知事の辞職に伴う選挙で、争点は柏崎刈羽原発再稼働だったはずですが、自公推薦候補の花角英世氏は、このことには直接的に触れず、経済振興中心の政策を訴え、見事に争点外しに成功しました。
今回の沖縄県知事選挙も、当初から争点外しを目論見、経済振興や開発予算を打ち出すつもりでしょう。そして、その目玉として「カジノ」誘致もぶら下げるのでしょう。
しかし、平和無くして経済振興はあり得ません。当然の話です。
そこには県民の平和で平安な生活があり、毎日続く基地の苦痛から開放され、米軍による事件や事故などの不安がない日々、安心して暮らすことのできる生活基盤が有ってこそ仕事が充実し経済発展につながります。
沖縄県民が長い間望んでいるのは、他の県と同じように県民が穏やかに暮らしていける郷土です。
それを取り戻す戦いに、私たちも出来る限りの応援をしていきたいと思います。
そして、佐喜真氏は逃げることなく、正面から堂々と辺野古基地問題を争点として県民に訴えるべきです。