沖縄開発予算
- 2016年09月04日
内閣府は17年度の沖縄振興予算の概算要求額が、今年の予算額よりも140億円減額の3210億円とすることを決定しました。
通常は、概算要求ですから、これから年末にかけて財務省と各省庁の攻防が行われ、年明けの通常国会で次年度予算が決定しますが、沖縄開発予算に限っては、菅官房長官が「辺野古基地問題の進行と沖縄開発予算はリンクする」と公言し、露骨に予算を人質にして翁長知事を兵糧攻めに追いんでいます。
沖縄開発予算が前年度当初予算を下回るのは7年ぶりであり、あからさまな嫌がらせであることは明らかです。
振り返ってみると、8年前の2008年には、沖縄県議会議員選挙が行われ、野党が20→26と議席をのばし、与党は27→22と議席を減らしたことから与野党が逆転し、辺野古基地建設反対の決議が可決しましたし、7年前の2009年には衆議院選挙において沖縄全選挙区で自民党の議席がゼロになりました。
この時に沖縄開発予算が減額されて以来の来年度予算の減額です。
政府は、沖縄の民意が基地反対に向かえば向かうほど開発予算を減額し報復を行ってきました。
そして、仲井間知事が辺野古基地建設を容認すると開発予算が増額になりました。
これはまさしく、「中央の言うことを聞かなければ痛い目を見せる」ということを政府が自ら行い、中央集権的な政治を押しつけ、地方自治を蔑ろにしているということです。
全国知事会、そして全国市長会、全国町村長会がこのことについて、なんら疑問を持たないとすれば、それらの集まりの意義は失われているのではないかと思います。