泊原発地域の不安
- 2018年08月29日
泊原発事故時の住民避難について、有事の際に住民を輸送する協定を道と結んでいるバス業界が、北海道新聞の取材に対し「放射能被爆などの不安がある中で、運転手を強制的にその任務に就かせることは難しい」と答えたことについて先のブログでも述べましたが、当該の岩内町議会原発問題特別委員会が17日行った質疑で、岩内町側が「有事の際は要領に沿って事が運ぶと考えている」と答弁しました。
これは、「道とバス協会が合意した『「原子力災害時における住民避難用バス要請・運行要領』があり、それを基にして避難計画が策定され、その計画に沿って道が主催した避難訓練を毎年行ってきたのだから、バスが来ないと言うことは想定しておらず、そのようなことが懸念されないように道はきっちり対処すべきである。」と言っていることになるのではないでしょうか。少なくとも、私が岩内町の首長であれば、「その責任は道に有る」と主張します。
この懸念は、岩内町だけではなく5km圏内のPAZ対象地域、ひいては30km圏内のUPZ対象地域に共通のものですし、その不安払拭に道は答えなければならない責務が有ります。
UPZ圏内75,000人の避難に必要なバスはおよそ1,800台、原発事故の状況によって放射能の被爆線量は変化し、その放射能に対する被爆の恐怖心はバスの運転手とて同じです。 さらに、冬期間の豪雪や夜間ということも想定されます。
避難計画は常に最大リスクを想定して作成されなければなりませんし、精神論だけでは人は行動しません。
地域の不安に対して、道はどのように対処するつもりなのか、合理的な対策を求めなければなりません。