法律を守る?(ブログ3639)
- 2024年07月24日
自民党の茂木幹事長が「道新東京懇話会」主催の講演会で、「政治資金問題を巡り自民党に国民の厳しい目が向けられている。立法府の人間が法律を守るのは誰が考えても当たり前の事であり、深く反省し抜本的な改革を進めていきたい。」と話したことが新聞に掲載されました。
この記事を見て、「どの口が言う」と思ったのは私だけでは無いと思います。
茂木氏は先ほども書きましたが自民党の幹事長です。自民党の幹事長と言えば、政党のNO2の存在であり、当然、今回の「政治資金規正法」の改正についても相応の責任を負う立場です。
そして、今回の「裏金問題」で自民党を除く各政党と多くの国民は、政治資金パーティーに名を借りた企業・団体の寄付(パー券購入)の禁止と、政治活動費の使途の透明化を義務化すること求めましたが、ただ1党自民党だけが反対し、改正法はパー券購入の名前公表について現行の20万円超を5万円超に変更しただけ、政治活動費は問題が発生した場合の時効5年を遙かに超えた10年後に使途の公表をするというものです。
つまり企業・団体がパー券を購入する場合、社員の名前の数を増やすだけで済み、法の穴は塞がらないままであり、また、政治活動費の使途の報告は50万円以上の支出を対象とし、その支出項目も大括りで構わず、時効がとっくに過ぎており、罪に問われない時期に公表というものです。そして、茂木氏は「これからも、(この穴だらけの)法を守るのが当たり前」と言い放ったのです。
そして抜本的な改革を進めていくとも話していますが、党として30年前からもずーっと同じ事を言いながら、企業献金は温存させてきていますから、抜本的な改革などする気など無いことは明らかです。
ましてや、茂木氏が自民党の総裁、すなわち首相になったとしたら、今より独裁色が強まるでしょう。霞ヶ関(各省庁)には、今でも「茂木トリセツ」が現存し、機嫌を損ねない様に官僚が気を遣わなければならない内容が書かれたものが必携となっていますから。