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津波浸水予想

  • 2017年02月11日

 北海道防災会議地震専門委員会が、見直しを続けてきた日本海演壇の津波浸水予想報告書を公表しました。

 この報告書では、従来の津波予想図を改めて見直し、その検討において新たな津波堆積物調査を基にし、さらに、過去に北海道南西沖地震による津波以上の津波が発生した可能性を重視し、併せて、最大級に相当する津波断層モデル(海底断層の一、長さ、幅、傾斜角、すべり量)などを設定、国の計算方法に依拠しないで、より実態に即した想定を加え15の津波断層モデルを決定して、各地の津波の高さや浸水規模を予想したものとなっています。

 勿論、地震や津波は自然が相手ですから予想が全てではなく、この予想より大きな津波が来ないとは限りません。

 報告では最大津波高で檜山管内せたな町日中部で26.9m、津波到達最短時間は、檜山の奥尻町など6町が1分、19町が10分以内との報告は、沿岸部に住む道民にとって大きな衝撃となりました。

 また、内陸部でも河川への遡りが2.7kmにも達することから、河川からの氾濫も想定しなければなりませんし、北海道および各自治体はこの新しい津波浸水予想図を基にして、新たなハザードマップを早急に作成し、避難先の設定や避難訓練を行い万全を期さなければなりません。

 近年の自然災害は、その被害の大きさから多くの人命も犠牲となります。

 一方、北海道は昨年の台風被害からの復旧もままならず、沿岸部の急傾斜危険区域の指定も遅れを来しています。

 自然災害は、沿岸部や内陸部の区別無く襲いかかってきます。

 普段の対策が、いざという時に威力を発揮することは当然のことですから、これまでの奥尻島へ大被害を及ぼした北海道南西沖地震、福島原発や東北3県にわたり未曾有の被害をもたらした東北沖地震、北海道気象史上最大の被害であった昨年の台風など、多くの経験を教訓としながら、備えを万全にしなければなりません。


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