派遣活動に責任を持て!
- 2016年05月01日
中谷防衛相は27日、千歳に駐屯している「陸自第7師団」を中心とした350人のPKO部隊をスーダンに派遣する命令を発しました。
先の「南スーダン派遣部隊に係る教訓要報」などに記載されているように、南スーダンの首都ジュバで部族間の武力衝突があり、PKO部隊の宿営地である「国連トンピン地区」に1万人以上の避難民が集まっていることから、これら避難民の保護などのために緊迫した状況となっています。
南スーダンへのPKO派遣は12年に始まり15年までの予定でしたが、一度PKOに参加したら抜けることの出来ない事がこのスーダンのPKOをみても明らかとなっています。
5月から派遣される部隊は、参議院選挙への影響を避けるために安倍晋三も、その後の部隊から適用と言っていますが、南スーダンでは、PKO部隊自身が「イスラムの敵」と見なされ、派遣されている他国の部隊は国連のPKOが実施されてからすでに、3,453人が死亡しています。
そして、現実的に今回の第10次隊は「治安維持活動」、「駆け付け警護活動」、「宿営地の共同防護活動」を行わないことになるのか、中谷防衛相はその可能性を否定していません。
新聞にも、新たな任務で生じた事案、とりわけ、敵と民間人を見誤り武器によって加害行為に至った場合の法的措置が空白のままとなっていることの問題点に触れています。
さらに、自衛隊は、軍隊という地位が与えられていませんが、、自衛隊の行う国際交戦法規上の「兵站行為」は軍事行動の行使にあたり、後方支援だから問題ないと言うことは通用しません。
そして、命令を受け、治安維持活動などを行い危険を感じて武器を使用して相手を殺傷した場合、または捕虜になった場合、日本は法的整備を行っておらず、実は誰も守ってくれないという自体になりかねません。
これを解決するためには、内外共に自衛隊を軍隊にする手続きをしなければなりません。
しかし、軍隊を持つことは憲法9条違反となります。
このままですと、今の自衛隊は矛盾を抱えたまま政治的に利用され、利用した政権自体も責任を逃れることになるでしょう。