消費税のカラクリ
- 2019年03月27日
消費税には、輸出産業が「国際競争力」の名の下に、仕入れ時に支払った消費税がそのまま還付されるという摩訶不思議な制度が有ります。
日本では、輸出産業に支払われている還付金の合計額が約5兆円と言われ、、消費税収分約21兆円の2割強となっており、消費税の増税は輸出企業への還付金をさらに増やすことになります。
このためにトヨタや日産など大手輸出企業のあるいくつかの地域の税務署は消費税の税収が赤字となっています。
また、消費税の導入や消費税率の引き上げは社員の非正規化を推進しているということにもなります。
というのは、「消費税の年間納税額=年間売上高×8%-年間仕入れ高等×8%」ですが、この年間仕入れ高等の中には商品仕入れの他、工場の建設費・修繕費、光熱費などとともに派遣会社への支払いも含まれています。
一方、「年間売上高=利益+給料」と見ると、正規職員への給料にも8%の消費税がかかっている計算になります。
これにより、正社員を派遣職員などに置き換えると事業者は国に納める消費税を節約できる事になり、結果として社員の非正規化が進むことになるということです。
このように、輸出大企業には還付金を、そして他の企業は社員給料についても優遇を受けることについて、真面目に消費税を負担する国民はどのように感じるでしょうか。