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消費税増税の前に

  • 2018年10月20日

 19年10月からの消費税導入に関わり、中小小売店舗から軽減税率対象商品を購入する場合、カード(キャッシュレス)などで購入すると、2%分のポイントが付与されることについて、先のブログで掲載をしましたが、政府は本格的に導入に向けた検討を始めたようで、さらに、同じ与党の公明党は「プレミアム商品券」の発行なども盛り込むように要望するとのこと。

 「税と社会保障の一体改革」と称して5%~8%へ増税が行われた消費税ですが、その比率は社会保障:財政再建=1:4とし、プライマリーバランスを20年で収支均衡にするはずでした。

 一方で、「百年安心年金」と称し、国民の年金支給に対する不安を解消するような政策も打ち出しましたが、年金は支給年齢が引き上げられ、支給額は削減、さらに雇用の延長を計り、60歳年金支給が65歳支給となり、今は選択制ではありますが70歳まで支給年齢が引き上げられており、また、今後は70歳までの雇用延長をもくろみ、年金支給を75歳にしようとさえしています。

 学卒後、38年~40年ものあいだ社会に貢献し、60歳過ぎてから自分の時間を有意義に過ごそうと思っていたのに、さらに10年以上も働かされる事になります。

 また、来年の消費税の増税に対し、安倍晋三氏は「全世代型社会保障改革」などというスローガンを打ち立て、この間、公約としてきた幼児教育・保育の無償化、大学奨学金の返済免除(条件付)などを掲げています。

 そして消費税による社会保障:財政再建=1:1となってしまいます。

 財政再建は永遠の課題へと先送りとされてしまいました。

 さらに、限られた財源をポイント還元やプレミアム商品券、住宅ローン減税、自動車購入時の新税である「環境性能割」の延期、防災・減災に関わる国土強靱化への支出に回すことになれば、消費税の導入意図がすっかり変化してしまうことになります。

 税の改革は、まず不公正税制と言われる「所得税」の課税比率見直しや、贈与税の見直し、安倍政権の5年間で1約160兆円の内部留保が約460兆円にも膨らんだ企業に対する法人税減税の是正、輸出の関わる消費税還元の是正など、手を付けるべき税は多岐にわたります。

 私たちは、改めて税制について振り返って考える必要が有りますし、声を大にして不公正税制を解消することを求めなければならないと思います。


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