消費税増税の延期なし?
- 2016年02月25日
消費税について、安倍晋三は相変わらず「リーマンショックや大震災のような重大事態が発生しない限り、確実に実施していく」と繰り返していますが、今の経済状況と国民の生活状況を考えれば、リーマンショックとは言わないまでも、それに匹敵するデフレ状況ではないでしょうか。
首相の経済ブレーンである本田悦郎内閣官房参与が「増税は凍結すべきだと確信している」との発言を公に繰り返しています。
これは、安倍が指示した「アドバルーン(観測気球)」ではないでしょうか。
日銀の黒田総裁が「2%の物価上昇」を公言してから早3年を過ぎようとしていますが、一向に景気は上向く気配がありません。
私は、自民党が7月の参議院選挙に向け、早晩、増税の延期を打ち出すものと思っていますので、今回のアドバルーンは、いよいよその布石を打ち始めたかと思いました。
そのようなことになる前に、民主党が「消費税凍結」を打ち出すべきだと思います。
民主党は、消費税に抱わる自民・公明・民主の3党合意において、消費増税法案の付則18条に「消費税率の引き上げに当たっては、経済状況を好転させることを条件として実施」、いわゆる「景気条項」を挿入させ、景気が悪化した場合には税率引き上げ凍結や延期が出来る事をうたいましたが、安倍晋三は昨年4月の消費税8%導入に当たって、次回の10%増税を16年10月から17年4月に実施期間の半年延長をした時点で、次回の17年4月は動かさないと表明し、しかも、置き土産として付則18条を削除してしまいました。
この時は、アベノミクスで世の中ウハウハになるとでも思っていたのでしょう。
しかし、皮肉ながら今の社会状況は軽減税率を導入しても増税する環境には無いだろうと思います。
これも安倍晋三の責任と思いますが、民主党は今回「飲食料品購入にかかった消費税の20%相当額を所得税から控除し、その導入に当たって所得制限も入れる。」と言う法案を提出しました。
今の軽減税率より低所得者対策になると思いますが、消費税凍結の方が国民に分かりやすく、支持も得られると思います。