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消防のハラスメント(ブログ3838)

  • 2025年02月17日

 今日に新聞で、23年度に全国で繰り返された消防のハラスメントについての記事が掲載されていました。

 総務省・消防庁の調査では、全国の消防本部や消防署などで、176件の事案が発生し、そのハラスメントの種類はパワハラが145件、セクハラが19件、マタハラが1件、複数のハラスメントが11件で、加害者として処分されたのは208名、ほぼ中堅の職員で消防指令や司令補で60%を超え、その年代は、20代が9名、30代が35名、40代が68名、50代が89名、60代が5名。つまり60代の再任用消防職員を除けば、ベテランになればなるほどハラスメントに手を染める傾向にある事が明らかになりました。

 ハラスメントの場所も、執務室が107件と半分以上を占める、つまり、他の職員が回りにいる中で平然とハラスメントが行われていたということです。さらに食堂やガレージ、車内など他に誰もいないところでも、威圧的にハラスメントが行われていました。

 近年は、消防職員にも女性の消防士が増えてきていることから、セクハラの事案も全体の1割を超える件数になっています。

 少し前には、自衛隊という組織の中でも公然とハラスメントが行われていましたし、警察組織においても同様の案件が起きています。つまり、階級組織においては上下関係が厳しく、また、被害を相談する機関も無いことや、有っても相談手続きなどで躊躇する事が多いことも指摘されています。

 今回の調査では、全都道府県が調査対象となっていたことからも、道内におけるハラスメントの案件も当然あったと思います。

 ただ、消防は市町村が設置事務を担うことから、道の消防担当課で把握していたのか明らかでありませんが、消防関係者からも「各地で明るみに出ているのは氷山の一角だ」との指摘も出ていることから、各消防本部は予防と再発防止に力を入れなければなりません。

 各自治体で消防職員を希望する若い方々は、消防という仕事に使命感を持って自ら厳しい訓練に耐えて現場に着任しています。

 いくら制服の組織といえども、一昔前の「昭和の上下関係」が横行する職場には新しい人材は入ってきません。上司は大きな声だけでは無く、職場内のマネジメントというスキルをアップさせることも求められますし、なにより、融和の持てる職場であって欲しいと思います。


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