温暖化への自覚
- 2022年01月17日
トンガ沖で海底火山が約1,000年ぶりに噴火を起こし、その影響で世界各国に津波の影響を及ぼしました。
無論、トンガが一番大きな被害を被っていますが、その実態が2日経過しても明らかになっていません。
日本もできる限りの人道支援を行うことを求めます。
この噴火が異常気象に関わるかは判りませんが、地球上の海洋における海水温度が上昇していることで、異常気候が世界各地で起きていることはその論を待ちません。
「コペルニクス気候変動サービス」が10日に発表した内容がヤフーニュースに掲載されていました。これによると、2021年の地球の平均気温が観測史上5番目に高くなったと発表、これで上位7位までを過去7年間が独占した事になるとのこと。
海に限ればさらに深刻で、23人による科学者が「Advances in Atmospheric Sciences」という学術誌に発表した内容によると、<世界の全ての海洋の水深2,000mまでの層で、2021年は2020年よりも14ゼタジュール(1ゼタジュール=1,000,000,000,000,000,000,000ジュール、1ジュール:102.0gの物体【リンゴ1個ほどの重さ】を1m持ち上げる時のエネルギー量)多くエネルギーを吸収している。これは人間が1年間に作り出すエネルギー量の145倍で、広島級の原爆7個分が365日24時間毎秒爆発したときに発生する熱量と等しい。>と発表しています。
とにかく、天文学的な数字で、想像することもできないエネルギー熱量が水深2,000mまでの層を暖めています。
そのうえ海は、人為起源による二酸化炭素CO2を2~3割も吸収しており、それが海の酸性化を引き起こして海洋生物の4分の1にも影響を及ぼす恐れがあること、さらに、
海洋は、スポンジの様に熱を吸収し、温暖化によって過去50年の間に蓄積された熱エネルギーのうち、9割以上が海に貯められているといわれ、海洋が陸上における温暖化の衝撃を和らげているとも指摘されています。
この数字を見ると、私たちの日々の暮らしや経済活動が自然界にとてつもない負荷を与えていることに恐怖を覚えます。
まさしく、自らの首を穏やかに絞めているどころか、生命存続に激しく影響するほど強く締めていることを自覚しなければなりません。