演説中の排除への見解は
- 2019年08月01日
7月15日、札幌駅前での安倍晋三氏の街頭演説中に「アベ辞めろ帰れ」などとヤジを飛ばした男性1人が、駆け付けた警察官にいきなり拘束され強制的にその場所から排除され、同じく「増税反対」と声を上げた女性1人も同様に排除され、レンタルビデオ店に避難した後も三越方面への通行を遮るなど束縛行為を継続、また、三越前にて安倍晋三氏が演説をする前に、市民団体の女性が政策を批判するプラカードを掲げようとすると3人の女性に対して複数の警察官が取り囲み、「道路にと出たら危ない」と言って目の前に立ちはだかる。さらに、演説中に男性が「安倍辞めろ」と叫ぶと複数の警察官が身柄を拘束し後方へ排除した。
というのが、札幌での演説時に道警が行った一連の流れであると新聞などが報道しましたが、これら道警の行った行為に対し道内の弁護士団体などが19日に抗議の声を上げ、道警の説明を求めましたが「確認中」を口実にコメントを避けています。
また、同じく新聞記者がこの問題に対して道警に確認を求めると、「確認中なのでコメントできない」、「確認したことを世間に説明する考えはない」と一蹴、この行為が「警察官職務執行法」におけるどの条項を根拠にしており、そのために行った正当な行為であることの説明責任を果たそうとしません。
事件が起きた日からすでに18日が過ぎようとしていますが、道警は未だにこの問題についてコメントしていません。
道警の誰が発言したのか定かではありませんが、「世間に説明する考えはない」ということが道警の公式発言だとすれば、民主警察とは言えず道民からの信頼を得ることはできないでしょう。
このことが起きてから全国各地で同じようなことが起きました。
ということは、北海道警察という道府県警察の個別の判断ではなく、もっと上の、いわゆる警察庁(東京都は警視庁管轄)の上層部が各警察本部に指示を出したということにもつながってきます。
想定されるのは、政治的に中立な立場でなければならない警察までもが「忖度」に走ったのではないかということです。
心配されるのは、警察への不信が広がれば何かあっても国民・道民の協力が得られなくなるということです。
そんなことにならないために、道警は今回の行動に至った法的根拠を道民の前に明らかにすべきではないでしょうか。