激甚災害指定
- 2016年04月24日
地震発生から10日目にやっと安倍晋三が被災地を訪れ、倒壊した家屋の視察や、被災されている方々が寝起きしている避難所に顔を出し、「復興に力を入れるから安心して」などとパフォーマンスばかりの様子がテレビに映っていました。
野党がTPPの審議を先送りしてでも災害対策を優先すべきと進言しても、TPPを今国会中に成立させたいという事だけに固執し、震災をそっちのけで特別委を開催しましたが、結局、審議を中断しなければならないまでに被害が拡大し、さすがの安倍晋三もTPP審議の今国会成立を少し諦めたようです。
しかし、テレビでは良いことばかり言っていても、肝心の対策については、後手後手の状況ではないでしょうか。
まず肝心の「激甚災害指定」は、この間ズーット棚晒し状況となっています。
3・11の東日本大震災の時は、管政権が翌日に指定しましたし、何と、顧みれば、3年前に起きた安倍晋三の地元山口県が豪雨に見舞われた時には、すぐさま「激甚災害指定」を表明、現地に顔を出した時とは大違いです。
この時の山口県と島根県の大雨被害は、死者2名、行方不明2名、負傷者10名、全壊6棟、床上浸水223棟、床下災害254棟でした。
今回は、正確な数字は未だ明らかでは有りませんが、4月20日現在で、死者48名、負傷者約1,100名、避難者11万6,900名、倒壊家屋、建物は把握できず、今も関連死や交通機関のマヒが続いています。
なのに、安倍晋三は「激甚災害指定は来週月曜日に閣議決定したい」とう。
これだけでも、今回の熊本地震を軽く見ているということであり、山口県と熊本県で大きく差別をしていることが解ります。
有る新聞では、官邸の事情通の話として「熊本県の財政事情はそんなに悪くない。財政健全化を示す実質公債費率も14年度は13%と、早期健全化基準の25%まで、まだまだ余裕がある。財政出動を押さえたい政府にすれば、激甚災害の指定範囲を震源地近くの益城町や南阿蘇村などの小さな自治体に絞り、残る地域の復興は県に任せたいはず。県全域の指定を求める蒲島知事とは当初からボタンが掛け違っていた。」という記事を掲載していました。
これが、事実ならば、山口県ではすぐに指定しながら、熊本県についてはダラダラ伸ばし、やっと来週の月曜日にするという、国家財政だけを考え、そこで被災されている方の事は二の次ということも、あの安倍晋三であれば「さもありなん」ではないでしょうか。
このことを知らない国民や被災された方々が、安倍晋三のテレビでの姿を見て、「やっぱり政権党とか、さすが安倍総理」と思っていたとすれば、安倍晋三の「まやかし」にまたも騙されたことになります。