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無理を通せば道理は(ブログ3499)

  • 2024年03月02日

 昨日、道から観光予算の補正予算案について、会派説明がありました。

 その金額は1億5500万円で、内容については、「アドベンチャートラベル(AT:体験型トラベル)への海外個人旅行者の道内への誘客・受け入れに向けた取り組みを緊急的に実施:受け入れマーケティング・誘客プロモーション」となっています。

 さて、新年度予算の観光予算はどうなっているでしょう。

 AT推進事業費として8388万円で、内容については「ATの受け入れ体制の構築、戦略的な市場開拓及び地域のAT推進の取り組み」、そして、MICE(国際会議等)通知支援事業費として3302万円で、内容については「MICE誘致を促するため、国内外でのプロモーション強化など市町村の取り組み支援するほか、本道で開催されるコンベンション(展示会や会議等)に対して助成」となっています。

 つまり、本予算において、すでに海外からの誘客に対するプロモーシュン事業を予算化しています。無論プロモーションを行うためにはマーケティングが必要ですから、これらを対にした予算であることは明らかです。にもかかわらず、あえて、新年度予算に対して補正予算を組むなど、「ありえへん!」の世界です。

 知事は自ら提案した新年度予算に不備があることを認め、代表質問後に不足分に対して補正を組んだことになります。

 裏には、観光開発機構が観光庁に申請中の「AT関連商品の開拓事業」が3月中旬にも採択されることを見込み、この事業と連動して補正を組むことになったようです。

 しかし、観光庁に申請したのは機構であり、採択されれば、事業費は機構に支払われる事になります。

 なぜ、それに道が連動しなければならないのでしょうか。

 先ほども掲載したように新年度予算にはAT事業への予算が組まれていますから、屋上屋を重ねるものになりますし、無論新年度予算は知事査定を経て決定したものです。

 先ずは4月以降、新年度予算を執行してから、予算の不足分や新規事業の必要性が現実のものとなった場合に補正予算を組めば良いことです。

 同じ性格の事業費を、あえて新年度予算に「傷」を付けてまで補正に組む必然性はありません。このことについて道の財務部長は「こちらには予算提案権がある」と開き直りました。

 公務員としての矜恃も無い部長は、知事をいさめることもせず、知事の腰巾着を演じてしまいました。道職員は他の都府県より優れていると思っていましたが、残念ながら上に行くほど己の保身に走っているようです。その姿はまさしく霞ヶ関の忖度官僚と重なって見えてきます。

 しかし、知事の指示で、むりやり理理不尽な補正予算を組むことになった事に対し、職員の中には「恥ずかしい事です。」と話されていた方もおりました。

 暗闇に少しだけの光を見たような思いです。その気持ちを是非持ち続けて欲しいものと思います。


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