無駄金の投入(ブログ3582)
- 2024年05月23日
文献調査を承諾した脇山玄海町長が、昨日東京で開催された全国原子力発電所所在地市町村協議会終了後のぶら下がり記者会見で、「最終処分場誘致の考え方はない。」とし、第2段階の概要調査の実施については、「頭の中にあるが、今は言いたくない。」と答えました。概要調査については、文献調査が終了した2年後には町長選が控えているため、言及をさけるとのこと。
まず、町長として文献調査は了承するが、最終処分場の誘致には反対というのであれば、脈略がおかしいことになります。
文献調査は、町内の経済3団体が町議会に受入の要請書を提出し、町議会が採択したというのが理由であれば、単に町議会の「顔を立てた」に過ぎません。もっと平たく言えば「メンツを潰さないように」、「議会とは穏便な関係でいたい。」ということなのでしょう。
また、斉藤経産大臣から要請されたからと言うので有れば、「地方自治」を横に置き「中央集権」に迎合した?、つまり、これも大臣の「顔を立てた」。「メンツを潰さないように」とも受け取れます。
原発自治体であり、これまでの原発交付金など原発関係のお金は、約200億円も基金に積んでいることから、町長は文献調査の20億円は、判断に影響はしないと話していました。
ましてや、玄海町は、国の示した「科学的特性マップ」において地下に鉱物資源がある事から「不適地」と判断された地域です。既に、文献調査をするまでも無く、地下には石炭資源が埋蔵されているという科学的根拠に基づき「不適地」とされている場所を改めて文献調査するという矛盾。
玄海町は、お金があるのに20億円を交付され、政府は科学的根拠を持って不適地となっている場所に交付金とは別に、文献調査費というお金を浪費する。はじめから、最終処分場になる可能性がないにもかかわらず、文献調査3自治体目というアリバイだけに予算を行使する。これこそ、「ドブに捨てる」ような予算の使い方だと思います。
会計検査院は、この予算について、どのような判断を下すのでしょうか。