特定利用、市が同意(ブログ3801)
- 2025年01月10日
函館市が、政府の求める「特定利用港湾・空港」の指定を受けることを決めたようです。
以前にも、この「特定利用港湾・空港」の事をブログで掲載しましたが、北海道は、これまでに港湾として留萌港、石狩湾新港、釧路港、苫小牧港、室蘭港がすでに名指しされています。そして、これに函館港が追加で要請を受けたものです。そして、空港は道内唯一の指定要請です。
政府の説明会は、空港周辺の町会などを対象に開催されましたが、本当にそれだけで良いのでしょうか、新聞によると「戦闘機の訓練があれば、騒音が心配」とか「将来は軍事目的で利用されるのではないか」といった不安の声が有ったとか、まさしく当たり前の事だと思います。
これに対して政府の野関係者は、「函館空港の自衛隊の利用の在り方や、民間空港としての位置づけに変化は無い」と理解を求めたとのことですが、果たしてその言葉を鵜呑みにして良いのでしょうか。
政府は、平気で嘘をつきます。これまでの首相を見ても明らかで、最初は何事も無い様な事を話して、そのうち、この位は許容されるとなって、非常時になれば当然だとなることは、これまでの私たちの経験値で十分にありうる事と思っています。
空港に対して政府は、戦闘機の利用は無いと言っていますが、地上攻撃型ヘリコプターや輸送機、オスプレイなどは訓練が行われることになり、そのうち、訓練として必要とF14やF35も飛来する可能性が有ります。
新千歳空港に次ぐ国際航路を有し、年間のインバウンド観光客も多い函館空港に自衛隊の発着訓練等は馴染むのでしょうか。ましてや、函館空港は住宅街に近接している空港ですし、観光客の目的でもある「湯の川温泉」が目の前にあります。
また、政府の担当者が、「函館空港の自衛隊の利用の在り方に変化は無い」と言っていますが、函館空港は民間空港であって、これまで、恒常的な自衛隊の利用はありません。
つまり「自衛隊の利用の在り方」は、これまで無かったということでは無いでしょうか。
それを、あたかも今までもあったような言い回しで誤魔化すやり方は、それ自体で、政府の言葉が信じられないことに繋がります。
また港湾は、航路や岸壁の浚渫を行い吃水を下げることによって、大型艦船が着岸可能になりますし、艦船等の修理には「ハコダテどつく」がその任を果たすでしょう。
日米合同の訓練のための寄港や長期滞在となれば、沖縄のように米軍の兵士による様々な問題も心配しなければなりません。
年間50数隻のクルーズ船が寄港する観光都市の表玄関に、自衛隊艦船などによる訓練の光景が似合うはずもありません。
大泉市長は、観光地と港湾・空港さらに鉄道が集約されている函館市が、自衛隊等を中心とした軍事訓練の要衝となることが函館のためになると考えているのでしょうか。
市長は、函館市の未来をどのように描いているのかという理念にも大きく影響する判断を空港地先の住民と港湾関係者の意見だけで決めようとしていますが、オール函館の問題として深刻に考えるべきだと思います。