特措法と知事の宣言
- 2020年03月13日
今回の新型コロナウィルス対策では、北海道の鈴木知事がいの一番に緊急事態宣言をし、道内の小中校を前面休校にし、外出の自粛を要請しました。
初めての事態に直面したことで、大胆な政策を打ち出しましたが、実は、インフルエンザ対策やパンデミックを想定した対策については、北海道として既に対応するノウハウを有しています。
国会では慌てて「新型インフルエンザ等対策特別措置法改正(案)」が審議・可決され、特措法に今回の新型コロナウィルス感染症も該当するようにしましたが、私達は、あえて改正しなくても「等」の中に含むと解釈すれば済むことだと理解しています。
さて、平成25年にできたこの特措法に基づき、各自治体では「新型インフルエンザ対策行動計画」が策定されました。
それを受けて、各自治体でも「行動計画」を策定、北海道でも「北海道新型インフルエンザ等対策行動計画」が策定されています。
その中で、未発生期、海外発生期、国内発生期、国内感染期、小康期の5つのフェーズに分け、それぞれの段階での取り組むべき行動が記されています。
特措法では、緊急事態宣言の要件として①国民の生命・健康に著しく重大な被害を与える恐れがある。②全国的に急速な蔓延で国民生活・経済に甚大な影響を及ぼすか、その恐れがある。と、規定されおり、首相が専門家らに諮問し、両方を満たすと判断されれば宣言ができます。
また、施行令では、「重篤な症例の発生頻度が季節性インフルエンザよりも相当程度が高い。」ことも条件にしました。
さて、これを北海道にあてはめた場合、緊急事態宣言を発出する要件として①道民の生命・健康に著しく重大な被害を与える恐れがある。②全道的に急速な蔓延で道民生活・経済に甚大な影響を及ぼすかその恐れがあり、発生頻度が季節性インフルエンザよりも相当発生土が高い場合となります。そして、その場合でも専門家らに諮問し両方を満たすと判断されなければなりません。
今回、新型コロナウィルスに関わって知事が発出した緊急事態宣言は、法に則っていない、そして専門家にも相談していないと発言していますが、宣言は非常に重いもので、その宣言に沿って知事は小中学校の休校を市町村教育委員会に、外出の自粛を道民に要請したのでは無いでしょうか。
その結果の評価は様々ですが、さらに、知事は「北海道は全国で1番感染者が多いことから、新型コロナウィルス対策のモデルとなる。」とアナウンスしました。
私の友人の夫は、友達同志で沖縄の宮古島に旅行する計画を立てて、現地の宿泊先に予約を申し込みましたが、未だに返答が来ないということです。
新型コロナウィルス感染者が一番多い北海道からの来客を受け入れるか躊躇しているのではないかと話しています。
知事の言動は、本人が意識していない所まで拡大して影響を来す事を自覚すべきです。