狂気の学徒動員
- 2021年06月28日
五輪観戦者数の上限は、一体何人なのか?
またしても、1万人が嘘であるという事が事実として明らかになりそうです。
5月2日のブログに、赤旗日曜版にスクープされた<学生・生徒・園児などが東京オリ・パラに「学校連携観戦」と名付けられて、東京都で約81万人、全国では約128万人が動員される>との内容と、ワクチン接種の対象外となっている子ども達まで、密になるバスや電車を使用して移動すること、夜の試合まで含まれていること等の問題点について触れました。
この「学徒動員」については保護者などから批判があったことから、文科省は「各校の希望に添ったものであり、学校長などが判断されるべき」と自らの責任を逃れるために、改めて通達を出した結果、各県や市町村の教委でキャンセルが相次ぎましたが、東京都教委は、この通達を都下の自治体に配布せず今に至っています。
現在も東京都の動員はそのままとなっており、例えばラグビーでは、この学徒動員が1試合1万4千人にも及ぶ事になるようです。
先般、政府、東京都、組織委などが観客数は「1万人か収容人数の50%」と決めたばかりです。
ご存じの通り、この上限はいとも簡単に開会式で崩されてしまいました。
自分たちで決定した「1万人にはスポンサーや五輪ファミリーは含まれていない」と後付けで発表、開会式は2万5千人を超える観戦者が国立競技場に集結します。
当然、選手入場後は、1万人を超える選手・コーチなどが加わりますし、マスゲームなどを行う出演者も開会式を盛り上げますから、何だかんだで5万人くらいになってしまうのではないかと勝手に想定しています。
話は戻りますが、1万4千人の「学徒動員」と、一般観戦者1万人で、合計2万4千人、大会関係者という五輪ファミリーの別枠が加われば、スタジアムには約2万5千人が入ることになります。
赤旗が入手した計画書によると、試合ごとの参加予定学校数、人数が記載されており、それによると、東京スタジアムで行うラグビーの場合、7月26日午前の試合が78校1万4,225人、午後の試合が76校1万4,224人、27日午前の試合が72校1万2,657人、午後の試合が87校1万3,960人と子ども達の動員数は1試合平均約1万3,960人となっています。
何が上限1万人なのか。
東京五輪については一事が万事この調子。
この国では、政治が国民に嘘を付くことが普通のこととなったことから、官僚もまた平気で嘘をつき、経済界もいつの間にか同様の体質となり、そして、責任者と言われる方々が誰も責任を取ろうとしない総無責任国家となってしまいました。
天皇陛下がそんな世情を憂い、心配を側近に話されたとしても当然の事だと思います。
いや、むしろ正しい感覚を維持されておられることに安堵しています。