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狭隘な心の権力者

  • 2017年01月12日

 8日、米国ロサンゼルスで第74回ゴールデングローブ賞の各賞が発表され、この中で、エンターティメントの分野で顕著な活躍をされた方を表彰する特別賞に、メリル・ストリープさんが受賞しました。

 その時のスピーチの映像が報道ステーションで流れていましたが、そのスピーチは、トランプ次期大統領がこれまで発言してきたこと、とりわけ人種差別、障がい者差別や移民排斥について、そして障がいを持つ記者をあざけるような仕草などに対する批判が述べられていました。

 その内容は皆さんもご存じのことと思いますが、「ハリウッド、外国人記者の皆さん、ありがとう。ヒュー・ローリーが先程言った話に続けると、ここにいる皆さん、私達はみんな、米国社会の中でも最もけなされているグループに属しているのです。

 考えてみて下さい、ハリウッド、外国人、そして記者です。

 私達は何ものでしょうか、ハリウッドとはそもそも何でしょう。それは色々な場所からやってきた人々の集まりです。エイミー・アダムスはイタリア生まれ、ナタリー・ポートマンはエルサレム生まれ、ルース・ネッガーはエチオピア生まれでアイルランド育ち、ライアン・ゴズリングはカナダ人、デーブ・パテルはケニア生まれ、つまり、ハリウッドはアウトサイダーや外国人だらけです。

 もし私達を追い出してしまったら、見るものなんてアメリカンフットボールと総合格闘技ぐらいしかなくなります。けれども、それらは芸術ではありません」。

 さらに、「この国で最も尊敬される座に座りたがっている人が障がいを持つ記者のまねをした時のことです。

 特権、権力、反撃力において、はるかに自分が勝っている相手に対しての行為です。

 その光景に私の胸は打ち砕かれ、いまだに頭を離れません。なぜなら映画の世界では無く、現実に起きてしまったことだからです。

 権力者が公の場で他者をばかにしようとする衝動に身を委ねてしまえば、あえあゆる人に同じ事をしてもいいと、許可を与えることになるからです。

 軽蔑は軽蔑を招きます。暴力は暴力をあおります。権力者が立場を利用して他人をいじめれば、私達は皆負けるのです。・・・。」と言うスピーチは、トランプ次期大統領の本質をとらえ、戒めているものとなっています。

 これに対し、トランプ氏は「ハリウッドで最も過大評価されている女優の一人であり、大敗したヒラリーの追従者だ」と反論しました。

 これが次の米国を、日本が追随していく最大の同盟国を、そして世界をリードしていく権力者の姿です。

 他人を批判するけど、自身が批判されるのは許すことが出来ず、ちやほやする人物ばかりを取り巻きにし、他者の意見は聞く耳持たず、前政権の政策を否定し、自国が一番大事というナショナリズムが根底にある権力者。

 おやっ、どこかの権力者と似ていませんか?

 日本にも同じ穴の狢(ムジナ)が居るようですね。


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