珠洲市と科学的特性マップ(ブログ3453)
- 2024年01月12日
今回の能登半島地震では、珠洲市、輪島市の被害が群を抜いていましたが、その輪島市の南隣りの志賀町にあるのが「志賀原発」です。
今回の地震でも、1・2号機の変圧器が破損して外部電源の一部が使えなくなりました。
規制委員会も、「変圧器が他の機器より先に壊れることは想定外だった。」と話しています。つまり、自然災害は想定外を引き起こすものなのです。まさしく人知を超えた自然界の力と言うことでしょう。
さて、NUMOが公表した「放射性廃棄物最終処分場の科学的適正マップ」では、珠洲市は北部海岸線の一部を除き、「最終処分場建設に好ましい地域」に色分けされています。
科学的という言葉が「まくら」に付いていますが、本当に科学的根拠を持って「立地に好ましい」と判断したのでしょうか、そして、今回の地震の現状を目の当たりにしてもなお「適正地」とするのでしょうか。
今回の地震の震源地は地下15kmとなっています。最終処分場は地下500mに設置されるものですが、今回の地震は4mもの地盤の隆起まで引き起こしました。10万年もの超長期まで貯蔵する最終処分場の適地が日本国中にあるとは思えません。
政府の外郭機関が科学的に好ましいと太鼓判を押した地域で起きた地震と、想定を超える被害、基幹道路の復旧まで10日以上も要しましたが、仮にこの地域に放射性廃棄物の最終処分場があったとすれば、住民は12日間以上も高レベル放射能に晒される事になってしまいます。