現役元首が不参列
- 2022年09月01日
弔問外交に気合いの入っている岸田氏ですが、果たして期待通りの弔問外交が展開されるのか暗雲が垂れ込めています。
既に報道されていますが、インドのモディ首相は参列するようですが、米国のバイデン大統領は参列せずオバマ元大統領が特使として派遣、フランスのマクロン大統領も参列せずとなっています。
当然のことながら中国の習近平氏もロシアのプーチン氏も、韓国の尹錫悦大統領も参列しないでしょうし、お仲間のG7のカナダ、ドイツ、イギリス、イタリアも首相では無く代理となることは必至です。アジアの国々も様子見でしょうし、オーストラリアやニュージーランドも英米に倣えとなるでしょう。
つまりは主要国の元首の参列は望むべくもなく、弔問外交もバブルと化してしまうことになりそうです。日本がこれまで行ってきた外交というのはそんな程度だったということです。
それもそのはず、日刊ゲンダイDIGITALによると、日本はこれまで、海外の葬儀に格下クラスを派遣してきたとのこと。記事を再掲します。
<そもそも、日本政府に「弔問外交」の重要性を主張できるほどの実績は無い。
2005年のローマ法王の葬儀では、欧米の現役大統領が出席する中、日本は首相補佐官を派遣、19年のフランスのシラク大統領の国葬には駐仏大使の参列で済ませ、今年5月のアラブ首長国連邦ハリファ元大統領の葬儀には自民党甘利前幹事長を遣わした。
国際政治学者で高千穂大学五野井郁夫教授は「過去の事例を見ても、日本政府は『弔問外交』をきちんとやってこなかった事が分かります。外交は国家間のギブ・アンド・テイク、つまり、互酬(贈与と返礼)によって成り立つ。
『日本から偉い人は来ていないけれど、こちらからは元首級を派遣しよう』とはならないのです。そもそも弔問外交は、国葬実施のために取ってつけた理由でしょう。」>と喝破しています。 日頃のお付き合いを蔑ろにしてきたという所でしょうか。
国家元首が参列しなければ弔問外交にはならず、単なる表敬。昨日のブログに記載しましたが、100億円には上るだろう経費と国民の賛否を二分する国葬が、「大山鳴動して鼠一匹」にしかならないのであれば、岸田氏の国葬実施の判断は地に墜ちることになります。