理解の得られる発電を
- 2017年02月22日
先般のブログで、北電が京極水力発電所2基40万kwの発電稼働率が2%であることについて、再生可能エネルギーの効率的な運用で消費者への負担を見直すべきと書かせていただきましたが、今度は、北電が石狩湾新港に建設中の液化天然ガス(LPG)火力発電所の稼働を先送りすると発表しました。
現在、1号基は15年8月に着工、19年2月に出力56万9400kwで稼働予定であり、続く2号基は23年3月着工、26年12月に同じく56万9400wで、3号基は27年3月着工、30年12月同じく56万9400kwで稼働する予定となっていましたが、全て先送りです。
併せて、京極の水力発電3号基についても運転を27年度以降に繰り延べするようです。
理由は、新電力のシェアー拡大による影響とのことですが、結果として北電の発電計画が大幅に見直されることになるわけです。
11年3月の福島原発事故以来、一時期を除いて泊原発は停止し続けていますが、北海道の電気事情はまったく支障がありません。
当時は、地域による計画停電を実施することを前提に、北海道そして自治体内においてもブロックごとに分けられて、私たちも停電の不安がつのったものですが、それも実施されたことはありませんでしたし、冬期間の暖房期、夏の冷房期に電源不足が起きることが予想されると節電が求められました。
節電は、住民の協力の下、確実に効果を挙げて真冬や真夏のピーク時でも予備電力は十分で、この北海道に置いてはまったく電力不足に陥ることなく過ごすことが出来ました。
そして、現在、電力の自由化、固定価格買い取り制度に対し、北電がかなりの抵抗を示して買い取り量の制限や蓄電池施設設置などの条件を出して来ましたが、いずれにしても、電力が余っているという現実に対処しなければということなんでしょう。
従って、原発が無ければ電力不足になってしまうという、これまでの指摘はまったく意味を持たず、さらに、今では原発の廃炉費用を考えても天文学的な費用が必要となってくることから、安い電力という宣伝も説得力は持ちません。
北電は、泊原発再稼働という悪あがきをやめて、京極の水力発電という再生可能エネルギーの稼働に力を入れるべきであり、LPG火力発電の運転開始についても先送りではなく前倒しし、日本で一番高い電気料金の値下げを行うことに最大限の努力をすることで、道民の信頼を得るという利益を選択すべきではないでしょうか。