甘利事件はどうなった
- 2016年05月10日
もう忘れられた事件になってしまったのか、「甘利疑惑の真相」は、またもや闇の中になってしまいそうです。
事件が発覚して自らが記者会見を行ったのが1月28日、それ以降は「睡眠障害」とかいう病名を口実に「自宅療養中」とのことで国会を欠席していますが、ちゃっかり支援者に手紙を書き、次期衆議院選挙に向けて選挙運動を始めています。
たぶん、「安倍晋三のことだから衆参ダブル選挙に突入するだろう」ことを想定し、手紙の内容は「TPPは私が命がけで取り組んだ経済対策である。皆様には納得いただけないこともお有りだろうが初当選以来33年間の私の歩みを信じていただき引き続いてのご支援を」というもので、「本当は今すぐにでも地元に戻り支援者の皆様にご説明したいのですが、主治医と体調の調整を図っているところであり、今はこういう形でご理解頂きたく、なにとぞ宜しくお願いいたします。」と最後に書いてあるようです。
国民には、辞任会見で「検察経験の有る弁護士に調査を依頼しており、その結果を皆さんにご報告する」と約束してから3ヶ月半も音沙汰無しの状態となっています。
問題の検察も都市再生機構(UR)の家宅捜査は行ったものの、押収した書類等から何が見つかったのかも明らかにされていません。
甘利氏の口利きで、補償額が2,000万円から2億2,000万円になったことや、用地買収で30.8億円の不透明な売買契約が結ばれたこと、秘書が口利きで600万円以外にも接待などを受けていたこと、何よりも請託をした千葉県の建設会社「薩摩工業」の元総務担当者であった「一色 武氏」の証言と写真という100%の証拠が有りながら、まったく起訴の「き」の字も出てきません。
最初の見返りを受け取ったのが13年の8月で、「あっせん利得処罰法」違反の時効は3年であることから、今年の8月で時効が成立してしまいます。
これもまた、7月の参議院選挙が終わってからということになり、最後は時効というシナリオになってしまうのか疑いたくなってしまいますし、そうなれば検察の信頼も地に落ちる事になってしまいます。