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生活を補償するという責任

  • 2020年04月03日

 鈴木知事は、2月28日、国に先駆けて北海道全域に「非常事態宣言」を発し、小中学校の休校と外出の自粛を要請しました。

 この時に、「私自身が判断した。そのことの政治責任は私にある。」と話したことは私のブログに何度か掲載しましたが、いまだにその結果の責任を果たそうとしていません。

 いや、言葉は力強いのですが、一自治体の首長が責任を取れる範囲ではないことを全道民は気づいています。

 全校休校による、学習プログラムの遅れを取り戻すことも、学童保育など休校中にかかわる様々な対応についても、保護者の休業補償についても、また、自粛による全道の経済破綻についても、知事は自ら発言した結果責任を果たせるわけがありません。

 しかし、国に先駆けて非常事態宣言を行い、そのことによって引き起こされるだろう責任を口にしたならば、いづれの時期になるか別にしても道民に説明する責任だけは果たしてもらいたいと思います。

 一方、鈴木知事に遅ればせながらというか北海道の様子見をした後、全国の小中高校を対象にした休校や不要不急の外出自粛を要請したした安倍晋三氏も「私が決断した以上、私が責任を取る。」と自ら責任の所在を明らかにしました。

 一国の行政の長が発言した言葉です。知事の言葉とは比較できない程の重さがあります。

 休校や自粛による弊害として国民の多くが生活を維持することが困難となった今、それを守るために補正予算を編成し国民の生存権を確保するために生活補償を行うことは、憲法にも保障された当たり前のことです。

 にも関わらず、生活補償に対して非正規やフリーランスへの差別が取り入れられようとしています。

 とりわけ、政府や与党内では風俗営業などに携わっている女性などをその対象外に置くことが当然のように議論されています。

 その理由が、風俗営業は暴力団の資金源となっているから、というものですが、女性の接待が伴うすべての風俗営業が暴力団の経営ということは当てはまりません。

 事情は様々でしょうが、日中の仕事だけでは生計が維持できず、夜も風俗営業の店員として働き生計を維持している方々もいます。

 そして、その方々は全てと言っていいほど日給あるいは時給となっており、客が来なければ最初にその影響を受けることになります。

 高所得者を別にして、生活補償は個々の国民に差別なく等しく行われなければなりません。そのことを忘れれば、政府としての責任を果たしたことにはなりません。

 しかし、大変心配なのは、行政の最高責任者である安倍晋三氏は、ことあるごとに「私の責任である」と発言しながら、この間一度も責任を取ったことのないということです。

 他の国のリーダーのように、心に響くような国民への責任を果たしてほしいと思います。


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