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留学生の新聞配達

  • 2018年12月11日

 臨時国会に提案された「入管難民法改正」で、外国人技能研修制度など、外国人労働者を取り巻く労働環境が劣悪を極めていることが新聞などで明らかになりましたが、昨日の日刊ゲンダイには、その新聞を宅配する新聞販売所が外国人留学生によって支えられており、違法就労も当然のように行われているという記事が掲載されていました。

 早朝の配達、そして午後には夕刊、その間にチラシの折り込みやアンコ詰め(新聞に挟み込む)作業があり、時間的にも体力的にも厳しく、日本人の若者は敬遠する仕事となっています。

 函館でも、仕事を退職された方や主婦などが中心となっていますが、首都圏では外国人留学生が欠かせなく、朝日新聞では業界の先鞭を切り1980年代に「朝日奨学会」を発足させて日本語学校の学費を奨学金で賄い、アパートも提供して月に10万円以上の給与も支払っていました。

 この留学生は、当初中国人が多かったのですが、最近ではベトナム人が多くなり、昨年はこの朝日留学会で300人近くのベトナム人が来日して首都圏の販売所に配置されたとのことです。

 留学生ですから当然「週28時間」に限定されますが、先ほどのように朝から夕方まで仕事があり、日本人奨学生は週休2日制ですが、ベトナム人は週休1日で、残業代も28時間の縛りを口実に支払われていないなど違法な状況が続いているとのこと。

 当然このことは朝日新聞に限ったことではなく、全国4紙の読売、毎日、産経も同じような状況だろうと推測されます。

 日刊ゲンダイは、全国紙が外国人留学生問題を避けているのは、そのような事情が有るからだと糾弾していますが、「背に腹は替えられない」と蓋をしてしまえば、外国人留学生の実態が明らかになることなく、闇に葬られてしまいます。

 自社にとって都合の悪い事であっても真実を伝え、新聞業界が自ら改善する姿勢を見せない限り、新聞への信頼性も今の政権のように失うことになるのではないかと思います。


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