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異次元の少子化対策(ブログ3101)

  • 2023年01月08日

 岸田氏が「異次元の少子化対策に挑戦する」と発言し、子ども予算を倍増することを明言しました。

 これは22年度予算の少子化対策費が約6兆円ですから、倍増ならば新に6兆円必要となってきますが、この財源をどこからひねり出すのか。案の定、自民党内からは甘利氏が少子化対策の恒久的財源について「消費税の増税も検討の対象となる」とTVで発言し、早くも「観測気球(国民の反応を見るための発言)」を上げています。

 防衛費のGDP2%への増額が財政を圧迫し、この財源に消費税増税は国民の理解が得られないと、法人税と所得税の税率見直しやたばこ税増税も検討、更に自衛隊施設などの整備に建設国債を利用できないかとタブーにも踏み込んでいますから、異次元の少子化対策の財源を求めるのは、残る基幹税である「消費税」ということになりかねません。

 この理屈として、消費税の使途は社会保障関係費という考えにも合致し、国民に説得しやすいという事かも知れませんが、どっこい、国民は消費税の増税に対し、非常に神経質である事を忘れてはなりません。

 法人税は、企業活動によって得た利潤に対し課税される性質であり、所得税は累進課税ですから所得によって課税率に差が付いています。しかし、消費税は所得に関係なく生活するために必要な消費に課税するもので、富裕層も低所得者層も同じ税率が課せられることから、システムとして平等であると言われる反面、負担は富裕層も低所得者層も同様であるという不公正税制とも言われています。

 6兆円の財源を消費税へと転化するとなれば消費税は約13%に引き揚がることになります。さらに今は物価が高騰していることから、このような事態において消費税を上げようとすることは、国民生活の足をさらに引っ張り苦境に立たせることになります。

 そうなれば、さらに消費が低迷してその結果所得も上がらないという負のスパイラルから、不況を脱しきれない事へと繋がっていきます。

 これは最悪のパターンでは無いでしょうか。

 「どうする岸田!」


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