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疑問の基準値震動(ブログ3245)

  • 2023年06月11日

 規制委が北電の示した泊原発の「基準値地震動」を了承したことが報道されました。

 5月1日、規制委の審査会で従来の620ガルから639ガルに引き上げるという北電の検討結果を大筋で了承していましたから、正式に了承するのは時間の問題だと思っていました。

 北電が、全国で過去に発生した地震に基づく計算モデル「標準応答スペクトル」を考慮した場合、最大加速度が639ガルになるとして、2004年の留萌南部地震と同程度の地震を想定した620ガルから、今回639ガルに改めたことを規制委が認めたことになります。

 たったの19ガルを見直したことで、これに見合った安全策を講じたとしても実際の地震の際に安全度が確実に向上するとは思えません。

 泊原発は建設時の基準値震動は370ガル、その後、フクシマ原発事故の後に550ガルに見直して補強、そして2018年に620ガルまでに引き上げました。

 しかし、これは既存の原発における基準値震動としては下位に位置しており、震度6弱程度の地震動となっています。

 先ほど、2004年の留萌南部地震と同程度の620ガルと記載しましたが、この時の地震は、M6.1、最大震度5強でしたが、基準値震動は最大で1176ガルを記録しました。その事を考慮すれば、規制委は、北電に1176ガル以上の基準値震動を求めなければなりませんし、私たちも規制委の了承には納得がいきません。

 全てが岸田氏のGX(グリーントランスフォーメーション)法に関わる原発回帰に、規制委が取り込まれてしまった結果では無いかと思わざるを得ません。

 今回の639ガルが泊原発の基準値震動は、道民に安全を届ける何ものでもないことだと思います。欺されてはいけません。


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