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病床数減とあめ玉

  • 2019年12月20日

 10月12日のブログで、厚労省が全国の公立・公的病院の病床数削減や医療機関の再編・統廃合を促すために、「公立・公的医療機関等へ再検証を求める診療実績の分析結果」を発表したことを掲載しました。

 その中で、

<▽がん、心疾患、脳卒中、救急、小児、周産期、災害、へき地、研修・派遣機能の9領域 で診療実績が「特に少ない」

▽がん、心疾患、脳出血、救急、小児、周産期の6領域で「類似かつ近接している」など、「代替え可能性あり」と判断された病院を対象に、機能分化、他の医療機関への機能統合や再編統合、ダウンサイジング(機能・組織の縮小)等の協議を再度促すとする見解を出しました。

 そして、高度急性期、急性期の病床を持つ全国の効率・公的医療機関1455病院のうち424病院を指定、道内では54病院が指定されました。

 さらに、指定された医療機関は、検討の結果として再編・統合を伴う場合は来年20年9月までに、伴わないでダウンサイジングする場合は20年3月までに厚労省の同意を得ることとしています。>

 と掲載しましたが、今度は、そのことを具体的に推進するための「あめ玉」として、稼働中の病床を1割以上削減した医療機関に対し、補助金を交付することを決めました。

 病床を減らして収入が減少することを危惧する医療機関に対し、インセンティブを与えようとするもので、これで25年までに全国で約5万床減らす考えです。

 さて、病床数を減らしても影響が出ないだけ国民は健康になったのでしょうか。

 団塊の世代が後期高齢者となる25年は、当然のことながら健康に問題を抱えた人たちが増えることは明らかです。

 その方々に「入院するベッドが無いから通院でなんとかしましょう」とか、「手術すると入院しなければならないから、空きが出るまで我慢しましょう」というのでしょうか。

 それでなくとも、地方は医師不足、看護師不足の医療過疎、介護職不足による福祉過疎となっています。

 中央政府のソロバン勘定だけでは解決出来ない事情を、もっと知るべきでは無いでしょうか。


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