矛盾する日本の核廃絶
- 2017年12月12日
ノーベル平和賞授賞式がノルウェーのオスロで開かれ、NGO組織の「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」が受賞、授賞式演説でフィン事務局長と、被爆者であるサーロー節子さんの言葉が、日本だけでは無く世界へ届き、心を打ちました。
この間、日本は120ヶ国が批准した「核兵器禁止条約」についても核の傘を理由に批准しなかった事は記憶に生々しいところです。
また、日本が毎年国連に提出していた「核兵器廃絶決議」も、今年は日本が核兵器禁止条約を批准しなかったことから多くの国が日本の矛盾した態度を批判、反対4ヶ国、棄権24ヶ国となり、採択はされたものの次年度の取り組みに禍根を残す結果となりました。
さらに、同じく「国連軍縮会議」で、過去19回にわたり行ってきた高校生平和大使による平和演説について、問題視する国(中国と言われている)が有るということで実現しませんでした。
日本の平和への取り組みは国際的にも疑問符がつき始め、とりわけ核兵器については、全く信用を失ってしまいました。
それに反して、世界の多くの国々は核兵器の廃絶に向けて前に進み始めました。
ローマ法王も「核兵器を保有しているだけでも非難されるべきだ」という言葉を発し、さらに、立正佼成会の庭野日敬教祖が提唱して、国内だけでは無く世界の多くの宗教者が加盟しているNGO組織「世界宗教者平和会議」でも平和と核廃絶を求め、着実に広がりを見せています。
ただ一人(?)日本だけ、と言うよりも安倍晋三とその仲間だけが平和と核廃絶という潮流に竿を刺しています。