知性はあるのか(ブログ3887)
- 2025年04月12日
朝令暮改か気まぐれか、それとも単なる思いつきか?
トランプという男は、底が割れているとしか思えません。9日に世界中に対し貿易関税を発動したかと思えば、13時間後には前言を翻し、相互関税について「90日間の一時停止」を行うことを発表、もうこの男の言う言葉は「オオカミ少年レベル」ということが分かりました。自分の政策に自信が無いのか、自身が発する言葉への責任も分からずに。側近であるナバロという貿易上級顧問の言う言葉に翻弄されているだけの裸の王様でしか無いと思います。
その言葉は、米国大統領という肩書きが無ければ、トランプという一人の老人の妄言でしかありません。その妄言で、世界中の資産がどのくらい失われたのでしょうか。日本では今月7日までの1週間の株取引だけで155兆円が失われたと言うことですから、当然、米国の資産も多く失ったことでしょう。世界中ではいくらになるのか想像もつきません。
その数字は大富豪のトランプでさえビビる、天文的菜数字だと思いますが、自ら関税の事を発表したときは、世界は俺のものという高揚感だったのでしょう。しかし、その影響は株式市場での数百兆円で収まらず、米国の信頼である米国債がどんどん売られ、ドルへの信用ががた落ち、さすがに「まずい」と思った所に、当然のようにトランプに資金提供していた大企業の経営者からも「やり過ぎ、いい加減にしろ」という声が聞こえてくる。
ナバロ氏の想定も関税が中心だったようで、それが株式市場や国債までにも飛び火し、ましてや最大のターゲットだった中国も「最後まで米国に付き合う」となってしまっては、全く的が外れてしまったと言うほか有りません。
しかし、あのトランプです。自らの非を認めるはずも無くその結果90日の猶予と言うことなのでしょう。
一方、10%の一律関税はそのままとなっていますから、その分だけでも「遣らずぶったくり」となります。
そして、上乗せ分は交渉のカードとして上手に使う。つまり、元の関税に戻ることは無く米国による保護貿易体制は続く事になり、さらに、様々な国にそれ以上の条件を課すはずです。トランプは「敵国より同盟国の方が酷い」と言っていましたが、その言葉をそっくりそのままお返しします。「米国の方が酷い」
そして、日米安全保障条約があるにもかかわらず、「日本に降りかかる火の粉は自分で追い払え」と公然と言い放つその傲慢ぶりは、こちらから安保破棄を言葉にする立派な口実となると思いますが、どうでしょうか。