破綻する原発輸出
- 2018年12月08日
台湾では脱原発法が可決され、インドでは輸出企業が無くなり、ベトナムでは白紙撤回、リトアニアでは議会が否決、今度はトルコでの建設が破綻、併せて英国では建設が暗礁に乗り上げています。
これは、日本が行ってきた原発建設の海外輸出の結果です。
台湾では、2017年1月に脱原発を実現するための「電気事業法改正案」が可決成立し、25年までに原発の運転を全て停止すると言うことが決まりました。
これまで、16年に工事が完了した第4原発1号機稼働中止、ほぼ完成した2号機も建設中止となり、日立製作所や東芝にとって大きな痛手となりました。
インドとは2017年6月に日印原子力協定が結ばれましたが、東芝は既に原発事業で大きな痛手を負っており、子会社であった米国ウエスティングハウスも破綻。
ベトナムでは、原発建設予定地の住民が反対行動を起こし計画を白紙撤回。
リトアニアでも国民投票でイタチ製作所の建設計画が頓挫。
そして、トルコへの原発輸出では、三菱重工が黒海沿岸のシノップ原発4基の建設費が予定の2倍以上に膨らみ計画を断念する方向となってしまいました。
残るのは日立製作所の子会社であるホライズン・ニュークリア・パワー社が英国西部に建設予定の原発ですが、これも総事業費が膨らみすぎて計画からの撤退も視野に入ってきました。
さらに、フランスではマクロン大統領が日仏が共同で進めていた「高速増殖炉もんじゅ」に変わる次世代原子炉の開発の凍結を発表しました。
世界は、脱原発の流れとなっていますが、大規模事故を起こした日本だけが原発にしがみついています。
全ては使用済み核燃料の処理がその根底にあるようですが、そろそろエネルギー政策の舵を切らなければ、いつまでも税金という水を垂れ流しにするだけとなってしまいます。