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確実な避難計画(ブログ3276)

  • 2023年07月12日

 今日は、道議会の予算特別委員会の「知事総括質疑」が行われました。

 とりわけ、泊原発事故時における避難計画について、PAZ(5km圏内)そしてUPZ(30km圏内)内の約7万5000人の避難について、試算では大型バス1800台が必要となっていますが、これを揃えることが出来るのかという疑問に対し、知事は「道と北海道バス協会は『要領』を結んでおり、バス協会に依頼すればそこから加盟しているバス会社に連絡は行くことになっている。」と答えました。

 事故が起きても、避難は民間のバス協会に電話1本を入れれば事足りるという認識に驚いてしまいました。道民の命に関わる事を、何の当事者意識も無く、軽く考えています。

 バス会社に連絡が届いても、バスを運転するのは運転手です。

 運転手も家族がおり、自分の命が大事ですから、会社の指示通りに事故が起きて放射能が放出されている現場に必ず向かうという補償はありません。

 そのことを追求されると、今度は「自衛隊の出動を要請する。」と答えました。

 残念ながらこの程度の知事です。

 自衛隊に7万5000人を避難させる輸送機材があるのでしょうか?何でも自衛隊と言えば物事が解決すると思っているのでしょうか。

 東日本大震災の福島第1原発事故で、韓国に向かうはずの米空母「ドナルド・レーガン」が現地に向かい「トモダチ作戦」を敢行してくれましたが、その後、被曝してガンに罹患した米兵が23名にも及び、死者も出ました。そのことを自衛隊員も知っています。

 これまでと違い、原発事故への出動は死地に向かう事をも意味するということです。

 さて、北海道バス協会に所属している各バス会社の保有台数は、5月段階で観光バス2556台だという事です。

 しかし、今はバス運転手も不足しており遊休中のバスも含まれています。

 ましてや、北海道は四季それぞれの季節が観光の「ONシーズン」です。

 果たして、出払っているバスは、観光客を放り投げても泊地区に集合することが出来るのでしょうか。

 それらが明らかになって、確実性のある避難計画で無ければ、菅前総理が話した「しっかりした避難計画が作れない中で、再稼働を実態として進める事は無い。」ということになるでしょう。


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