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社会的大実験(ブログ3560)

  • 2024年05月01日

 円安が止まらない。

 思い起こせば、今年の年明けには1ドル141円でしたが、5月に入って海外市場では160円台に達してしまいました。

 何と4ヶ月で20円も円安が進んだということになります。

 この円安に対して日銀の植田総裁は、「今の円安が、基調的な物価上昇率に大きな影響を与えているわけでは無い。」とか、「基調的な物価上昇率に対して大きな影響は無いと判断した。」という発言をしています。

 以前のブログにも掲載しましたが、民主党政権時代は1ドル80円台でしたから、今はその2倍、「失われた30年間」で労働者所得は横ばい、つまり、輸入品を中心とした物価は2倍になっているにもかかわらず、所得は変化無し。国民の台所は火の車が続き、消費に慎重になって、市場にお金が廻らない。商品が売れないから企業の利益は薄くなり、労働者へ還元する事も出来ない。

 全ては、元総理大臣の安倍氏が行った「アベノミクス」のなれの果てです。

 三本の矢は私たちの暮らしに寄与してきたとは言い難く、①大胆な金融政策は、円高から円安への意図的な介入を行い、その結果は皆さんご存じの通りです。②民間投資を喚起する成長戦略は、輸出産業を優遇し、国内サプライチェーンをを軽く見てきた結果、様々な産業で必要な資材が不足、株価は上がり投資家は潤いましたが、労働の流動化を押し進め派遣労働者を増やした結果、格差が拡大しました。③機動的財政出動で公共事業を増大しましたが、その結果、政府予算は100兆円を超え、国債発行額が抜き差しならぬ事態に陥り、消費税はこの10年で5%→8%→10%となり、社会保険料は軒並み値上げ、さらに子育て支援に必要な財源を、健康保険料の値上げで賄おうとしています。

 トリクルダウンは、1滴も還元されませんでした。

 アベノミクスという「社会的大実験」は、国民に負の遺産だけを押しつけたのでは無いかと考えています。

 そして、今も日銀の植田総裁は、金利にさえ手を付けられないという状況を継続しようとしています。国民の生活は更に追い込まれることになるでしょう。


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