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私が原発を止めた理由

  • 2022年06月11日

 関西電力大飯原発3・4号炉運転差し止めを請求する住民訴訟に対して差し止めを命じる判決や、同じく関西電力高浜原発3・4号炉再稼働差し止め仮処分を請求した住民訴訟に対して住民の申し立てを認める判決を出した、元福井地方裁判所裁判長・樋口英明氏を迎えた講演会に行ってきました。

 演題は「私が原発を止めた理由~本当は誰でも分かる原発差し止め裁判~」。

 樋口氏は、この間の原発訴訟において、一貫して「危険であれば原発は動かしてはならない」との信念から、裁判に向きあってきました。

 そして被告である電気事業者が主張する内容が、極めて理屈に合っていない事を指摘して判決を下してきました。

 講演では、「原発を止めるべき当たり前過ぎる理由」として、

①原発の“過酷事故は甚大な被害”をもたらす。

②それ故に“原発には高度の安全性(事故発生率が低いこと)”が求められる。

※そしてこの①②は“確立された判例法理”である。

③地震大国日本において原発に高度の安全性が求められるということは、“原発に高度の

 耐震性が求められる”というにほかならない。

④しかし、“我が国の原発の耐震性は低く”、それを正当化できる科学的根拠も無い。

                  

        従って原発の運転は許されない

 

 そして、その原点にあるのが、「基準値振動」通称「ガル」です。

 日本の原発が一般住宅よりかなり低い位水準の基準値振動係数を使用していることと、地震によって問題視されるのは格納容器の耐震性では無く、配電・配管が大地震に耐えられるかが大きな問題、配電や配管は原子炉の生命維持装置でこれに異常を来せば原子炉はOUTとなってしまう。

 

 樋口氏は、過去から最近の原発基準値振動を照らし合わせて、“住宅メーカーの戸建て住宅より我が国の原発の耐震性は極めて低い”、従って原発の運転は許されなく、運転差し止めが妥当な判断となる、と分かりやすく説明してくれました。

 私も含め、会場に参加した200名近くの方々は、大間原発や泊原発の事を想定しながら、これからの活動に大きな理論的示唆をいただいたと、大きな拍手で感謝の意を後援者に送らせていただきました。


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