空財源の減税(ブログ3391)
- 2023年11月11日
またもや、岸田氏の「嘘」か。
鈴木財務相が8日の衆議院財務・金融委員会で立憲民主党の階猛議員の説明になんと答えたのか。
鈴木財務相は、「岸田氏が所得税と住民税を減税する形で国民に還元するとした過去の税収増分は、使用済みで残っていない。」、「税収分は政策的経費や国債の償還に既に充てられてきた」と回答し、「還元」の元手はそもそも無かったことを認め、階氏の追及に「(還元は)財政論ではなく、国民にどのような配慮をするかという観点で講じるものだ」と苦しい答弁をしました。
22年度の所得税と住民税の税収は、コロナ禍からの景気回復で約36兆円となり、20年度から3兆5,000億円程度増えましたが、岸田氏は、これを根拠に「税収増分をわかりやすく国民に税の形で直接還元する」と考え方を示しました。しかし、財布の紐を預かる奥さん(鈴木財務相)が、「旦那(岸田氏)が大風呂敷を広げたようだけど、無い袖は振れませんから、また、借金ですね。」と話しているようなものです。
国民は、岸田氏が「税金が増えたんだから税金で還元する」と話せば、財源はあるのだと思うのは当然です。
政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「税収増と言っても毎年30兆円も赤字国債を発行しているわけですから、余ったお金なんか 何処にもないんですよ。もともとどっちにしたって国民負担になってくる。」と指摘、「その上、減税分はどこかからお金を持ってこないといけないわけですから。」と見解を述べています。
そうなれば、結局、俗に言う「タコ足」つまりタコが自分の足を食べているという事になります。
財源の補償のない空っぽの減税という物価高騰対策は、鈴木財務相の言う国民への見せかけの配慮、つまり「嘘っぱち」ということになります。