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答弁調整(ブログ3281)

  • 2023年07月17日

 北海道議会の「答弁調整」の記事が道新に掲載されていました。

 これまでも幾度となく道新に取り上げられて来ましたが、議会が会派内そして会派間で協議を行い、答弁調整は最小限にと所属議員に伝え、後は質問を行う各議員の認識に任せることにしています。

 したがって、議員側がどこまで答弁調整を行っているかは個人差があると思います。

 問題は道側です。

 議員と接触して質問取りを行うのは、各部局の議会担当職員で、彼らが質問の主旨を取材して、この質問は何処の課の所掌かを判断して担当課に伝えます。

 その後、担当課の職員が、議員に対し具体的な質問内容の取材に来ますが、この段階で議員の質問を「こんな内容ですか」と文章にして確認し、担当課に戻り、質問の答弁の文章をもって再度議員に答弁内容の説明を行います。

 この意見交換が緻密であれば、報道機関に「答弁調整」ではないかと非難されることになりますが、そこまでやれば職員の方は上司による評価が上がり、逆に再質問、再再質問までいってしまうと、当然、上層部からお叱りを受けることもあり、評価にも影響することも有るのではないかと思います。

 職員は宮仕えですので、上司にはほとんど逆らえません。議会の答弁も上層部の意向がその下へ、更にその下へと伝えられ、議員への答弁が知事の言質に繋がらないように曖昧になり、薄められていきます。

 副知事も各部長も、そして局長も課長も、全て知事の防波堤としての役目を忠実に行った結果が「答弁調整」という結果に結びついているように思います。

 つまりは、知事が議員の質問に対し、自らの考えを基にして答弁を行うならば、「答弁調整」など必要無く、部下にその旨を指示すれば事足りる問題なのです。

 それをせず、「答弁調整については19年のルールを徹底するよう、今定例会でも各部局に指示した。」とか「一字一句すりあわせている部局があれば、適切に対応するよう改善を徹底していきたい。」と記者会見で話していたようですが、詭弁としか思えません。

 なぜならば、その「答弁調整」があるからこそ知事は答弁用紙を読むだけで済むのです。

 是非、道議会本会議を傍聴するかネットで見てください。

 議員の再質問のとき、知事は何も考えず正面を向いたままで、隣にいる副知事や後ろに座っている各部長がお互いに相談をしながら答弁を考え、その結果を答弁用紙に書いて知事に渡します。知事はそれを読み上げるだけです。これが自ら何も考えていない権力者の姿です。


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