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絶対君主

  • 2020年02月15日

 安倍晋三氏がついに「三権の長」として君臨するのか。

 安倍政権は、最高検察庁長官(検事総長)に黒川氏(東京高検事長)を座らせるため、定年を規定した検察庁法を脱法し、むりやり国家公務員法の特例を適用してまで半年間延長して8月に退官を迎える稲田伸夫氏の後任の最高検察庁長官にする布石を打ちました。

 その理由として森法相は「重大かつ複雑・困難事件の捜査、公判に対応するため。」としていますが、「それでは具体的にどの事件のことを指すのか」との野党の問いには直接答えませんでした。

        三権の長とは、行政府の長:内閣総理大臣

        立法府の長:衆議院議長・参議院議長

        司法府の長:最高裁判所長官

 のことであり、民主主義はこの三権の長が別々に機能することをで成り立ちます。

 一人の権力者が三権を握れば、自分の都合の良い法律を作り、都合のいいように運用し、問題が起きても都合の良いような判決を出すことになり、全ての権力が集中する絶対君主を生むことになるからです。

 既に、安倍晋三氏は行政府の長ではありますが、国会において自分は「立法府の長である」と幾度も発言し、今度は、最高検察庁長官も意のままにしようとしています。

 無論、司法府の長は最高裁判所長官ですが、今の大谷長官は18年に任命され、自衛隊の夜間飛行訓練の騒音被害の賠償を求めた訴訟では被害者側の訴えを退け、森友学園問題では国有地売却に関わるデーターの保全を求めたNPO法人の申し立てを却下した、いわく付きの安倍寄りの長官です。

 ここに、最高検察庁長官も手中に収めれば、森友・加計・桜の他、お友達議員や自らの贈収賄や公選法違反、カジノの他、様々な事件を検察段階でもみ消すことが出来ます。

 そして、1強の下、自分に都合の良い安保法制等を作り、辺野古などは法律をねじ曲げ、事件にならないように検察庁を押さえ、事件になっても都合の良い判決を出させる体制が完了することになります。

 文字通り、日本における絶対君主になる目的の最後の1手となるのでしょう。


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