緊張感を持った管理を
- 2016年05月30日
25日のブログに、陸上自衛隊然別演習場での実弾発砲事件について書かせていただきました。
その中で、「負傷者が出なくて不幸中の幸いでしたが、空に向かって発砲したわけでは無いのに、一発も想定敵に命中しなかったことは、日々の過酷な訓練を行っている経験と熟度としてどうだったのか」と問題提起もさせていただきましたが、その後の新聞報道では、「相手を狙って撃つ訓練ではなく、相手の動きを牽制するために斜め上に撃つ訓練だった」と総監部の見解が示されました。
最初から斜めに撃つ訓練なのであれば、実戦訓練の緊張感が弛緩するのは当然であり、緊迫した訓練とはなりきれないと思いますし、そんな訓練ばかりしているのでは、いざという時の対処に不安を持ってしまいます。
空砲であるからこそ、相手にダメージを与える様に狙い、そして発砲して擬似的に体験する事が大事なのだと思います。
今回のコメントは何となく、総監部の責任回避のための方便に聞こえてきてしまいます。
それにしても、何重にも厳重に管理されているはずの実弾が、何のチェックにも引っかからず、人命に関わるような発砲に至った事実は、陸自史上の大きな汚点となってしまいました。
先のブログでも書かせていただきましたが、このことをしっかり検証し、大きな教訓として事故のないように努められることを願います。