群発地震と原発(ブログ3214)
- 2023年05月11日
5日に発生した能登半島を中心としたマグニチュード6.9、震度6強の地震は、死亡者や家屋倒壊など多くの被害が報告されています。
函館でも夜中に地震があり、能登半島地震のその余波かとも思われました。やっぱり日本は地震大国なのです。
能登半島では2020年12月以降、震度1以上の地震が313回も発生し、群発地震の状況が続いています。
東京工業大学の中島淳一教授はによると<、その原因は能登半島の地下に「流体」が存在し、それが地震の原因となっていると考えられている。日本列島の下には東側から流体を多く含んだ太平洋プレートが沈み込んでおり、プレートの中の流体は地下深くまで持ち込まれますが、そこでプレートから絞り出されて、上部地殻という比較的浅いエリアまで上昇してくる。能登半島の地下にある流体は、いわゆる高い圧力を受けている液体のようなものをイメージしていただくと良く、流体が断層面に入り込むことで潤滑油のような動きをして断層面が滑りやすくなるパターンと考えられる。>と解説しています。
そして、この群発地震はこれからも注意が必要でしょう。
さて、一番被害の大きかった珠洲市には、過去に原発建設計画があったようで、珠洲市に原子炉2機を建設する計画が浮上したのは1975年、北陸電力・中部電力・関西電力の3者が共同で運用する計画で、市議会も原発誘致を議決、2014年から稼働する予定でしたが、住民の反対運動などで03年に計画は凍結され、建設には至りませんでした。
もし仮に、珠洲市に原発が建設されて稼働中の時に今回の地震が起きていたなら、どのような結果となっていたかと思うとぞっとする。と日刊ゲンダイは伝えています。
また、能登半島には北陸電力の志賀原発が存在し、再稼働に向けて規制委に申請を行っていますが、規制委の有識者調査団は「原子炉建屋直下に活断層があると考えるのが合理的」という見解をまとめています。
併せて、石川県に所在する能登半島の隣は福井県で、ご存じの通り福井県は「原発銀座」と呼ばれているように、日本原電・敦賀原発1・2号機、関西電力美浜原発1・2・3号機、関西電力大飯原発1・2・3・4号機、関西電力高浜原発1・2・3・4号機、高速増殖炉「もんじゅ」、新型転換炉「ふげん」、併せて15機の原発が日本海沿岸に隣接しています。
そして、何も考えない岸田氏は、GXトランスフォーメーション「脱炭素電源法案」を国会に提出し4月27日の衆議院本会議で可決させ、既存の原発の再稼働、60年超の運転を目論んでおり、不都合なことには全て目をつむり、責任の所在も明らかにせず、闇雲に国民を危険な場所へと導いています。
さて、石川県、福井県の県民は今回の地震をどのように受け止め、原発に対しどのように行動を起こすのでしょうか。