胎盤からマイクロプラスチック(ブログ3416)
- 2023年12月06日
昨日の道新に、道内でプラスチック再生事業を行っている企業が、26年度にも苫小牧で年間3万トンの廃プラの処理工場を建設する事が報道されていました。
この企業は、すでに当麻町に4万4000トンの処理工場、グループ会社が三笠市で1万6000トンの処理をしていますから、年間9万トンの廃プラを処理することになります。
処理された廃プラは、ペレットにされて再利用の原料となり、循環型社会の流れに乗せることになります。
本来であれば、プラスチックを使用しないライフスタイルを求めるべきですが、そのことを推進しつつ、いま出回っているプラスチック製品を廃棄物にしないことも重要な事ですので、この事業も重要な役割を担っているものだと思います。
さて、海洋に放出された廃プラは膨大な量になり、早晩、全ての海の魚の重量を超えていくとさえ言われています。
海洋に捨てられた廃プラは太陽光の紫外線を受け、波に揉まれて5mm以下のマイクロプラスチックとなり、魚介類の中に取り込まれ、食物連鎖によってより大きな生物の体内に入り込み、最終的には人間の食料となって人体に侵入します。
先般のしんぶん赤旗にはハワイ州で、出産した母親の胎盤からマイクロプラスチックが検出され、その割合が年々増えている事が報道されました。
記事によると、ハワイ大学の病院で2006年、13年、21年に出産した母親の胎盤をそれぞれ10個ずつ調べた結果、06年には10個中6個、13年には9個、21年には10個、つまり全ての胎盤からマイクロプラスチックが検出されたことになります。
ハワイ州は北米大陸や日本やアジアから離れていますが、大量のマイクロプラスチックが海流に乗ってそこまで流れていくのでしょう。
魚が食卓の主役になることが多い魚食好きの日本人は、ハワイ州より体内に取り込まれている可能性は高いものと想定できます。
医学部がある日本の大学病院でも、この関係を調べて欲しいものだと思います。