脱原発は足踏みか
- 2012年12月25日
3・11以降、世論は脱原発に大きく歩みを進め、前民主党政権は2030年代の原発稼働ゼロ、新・増設は認めない、原発の40年廃炉の三つの政策を民主党の脱原発政策としました。
この政策には様々な矛盾が有ることから、余り評判はよく有りませんでしたが、それでも、今後17年から28年後には原発という途方もない化け物の呪縛から解き放たれるのだというかすかな望みがありました。
脱原発も大きな争点であったはずの総選挙の結果、国民は原発を推進する自民党を選びました。
その結果、安陪氏は「民主党の決めた事は決めた事として、原発政策は見直す。3年以内に全原発の再稼働について結論を出し、10年以内にエネルギーのベストミックスを実現する」ということを国民に明らかにしました。
最近では、規制委員会が原発敷地内や直下の活断層について調査を行い、ますます、その危険性が証明されてきましたが、新政権ではこれも無視されるような気がします。
あれだけのことが起きたにも関わらず、安全より経済というこの国のリーダーたち、そして、総選挙の大きな争点であったにも関わらず、推進政党に300議席近くを与えてしまった有権者たち。脱原発の取り組みは足踏みをせざるを得ないのでしょうか。
しかし、北海道の自民党道連は、大間原発の建設中止を組織として決めたとのことですから、その英断に敬意を表するとともに、実現に向けた具体的な動きが実を結ぶよう大いに期待して参りたいと思います。
そして、大間だけではなく、泊原発3号炉のプルサーマル計画中止を含めた全国の原発再稼働についても異議を唱えていただきたいものと思います。