腐敗度ランキング
- 2017年01月28日
腐敗・汚職と闘う国際NGOトランスペアレンシー・インターナショナル(本部ドイツ、ベルリン)が25日、2016年世界の公務員の清廉度ランキングを発表したという記事が日刊ゲンダイに掲載されました。
それによると、「各国の政治家・公務員がどの位ワイロなど不正行為に応じると思われているか(腐敗認識)を点数化し順位をつけたもので、逆にいうと腐敗度ランキングとなりますが、それによると、清廉度トップ5は、デンマーク、ニュージーランド、フィンランド、スウェーデン、スイスで北欧のクリーンイメージが強く、ワースト5はソマリア、南スーダン、北朝鮮、シリア、イエメンと言うことですから国情が不安定な国がダーティーという印象になっています。
日本は176カ国中20位と上位に有りますが、2年連続で順位を下げており、その主な原因が、政治家への不信にあるようで、甘利、猪瀬、桝添などの政治と金がらみ、文科相に代表される天下りの斡旋(役所から受注先への天下りは国際的にれっきとした贈収賄となる)などが後を絶たない事が評価された(?)のでは」 と記載されています。
ちなみに、米国は18位となっており、日本とどっこいどっこいのお国柄。
上位である、同率1位のニュージーランド、10位のイギリス、13位のオーストラリアなどのイギリス連邦諸国は、国益通報保護などの腐敗防止法が整っているので順位が高くなっています。
数年前、海外における採炭技術支援のためにベトナムを訪れた時、ベトナムの炭鉱会社へバスで移動中、ベトナムの警察にバスが止められました。
通訳と会社関係者が警察と話をしていましたが、よく分からない内容で、俗に言う「いちゃもん」をつけられたようです。
バスは小一時間ほど止められたまま、通行の許可を出してくれません。
しびれを切らし「この団体は国が招聘した一行で、名誉領事も乗車している。もし、時間までに目的地に着かない場合は、日本大使館からベトナム外務省に連絡し、あなたたちを処分してもらう」と言ったら、やっと通行を認めてくれました。
後から通訳の人に聞いたら「ベトナムは今でも賄賂が普通の国で、警察官も日本人なら金を持っていると思い、いちゃもんを付けて金を要求したが、国際問題になると言われて観念したようだ」と話してくれました。
まだまだアジアでも、賄賂がなければ物事がスムーズに運ばない文化が残っていますが、先進国である日本が、世界から「政治家と金の腐敗」をランク付けられていることは恥ずべきことであり、政治家自らがエリを正すことはもちろんですが、斡旋という文化も国民の総意として無くする努力が必要だと思います。