自らを守る覚悟を
- 2016年04月28日
被災者の生活は限界に近くなってきています。いや、すでに限界でしょう。
以前のブログでも書かせていただきましたが、これまでの大きな災害後の対策の教訓は、今回、活かされているのでしょうか。政府は?、県は?、自治体は?
地震、津波、暴風雨など、自然災害を数多く経験してきた日本ですが、いつも、その教訓が活かされていない様な気がします。
今回の災害は地方都市でしたが、それでも様々な問題がこれまでの経験則によってスムーズに運ぶということはないようでした。
では、都会ではどのようになるのでしょうか。
中央構造線やプレートなど、首都直下の地震も想定されますから、都会の方々は他人事ではなく、自らの想像力を働かせて自衛を考えなければなりません。
これまでに想定されているのは、M7クラスの首都直下型地震によって死者は最大2万3000人、負傷者等要救助者約7万2000人、帰宅困難者は約800万人にのぼるとみられています。
そして、熊本地震やこれまでの地震は、地震後の被災者の避難生活を教えてくれてます。 まずは、避難所は確保出来るのでしょうか。
時間にもよりますが、夜の場合、近所の避難場所は充足されているのかも心配ですが、昼の場合、800万人を超える帰宅困難者の避難所は期待できそうもありません。
都会にさまよう避難者は行く当ても無く、交通インフラが寸断されている状況では支援物資が届く可能性も非常に低いと考えざるを得ません。
さらに、都や区の職員が避難所を開設を行いますが、夜や土日などは役所に職員がおらず、来るにしてもかなり時間がかかるか、交通寸断で来られない可能性が高く、そうなると、ビルなどの玄関を壊して中に入るしかありませんし、早い者勝ちとなります。
食糧も、水もコンビニにしか無く、奪い合いが始まり無秩序状態になり、そこからはじき出された避難者は、ガラスが散乱する都会の道路をさ迷うことになります。
トイレも深刻です。
自然豊かな場所なら地面に穴を掘り、そこを利用することも出来ますが、都会は全てがアスファルトで穴を掘ることも出来ません。
マンホールの蓋を外して利用しても、何百万人もの糞尿を処理出来るものではありませんし、阪神・淡路大震災でも神戸の街は汚物に悩まされ不衛生な環境となってしまいました。
不衛生な状況は感染症を誘発します。ノロウイルス、インフルエンザ、夏はさらに蚊が媒介するなどもっと悲惨な状況になります。
映画の中ではなく、目の前にその映像と同じ光景が広がります。
想像して下さい。まさしくパンデミックです。
震災地でボランティアされた方は解ると思いますし、私も東日本大震災の時に仙台に行きましたが、風景、臭い、風、全てが絶望にしか感じません。
日本は、火山大国、地震大国です。自らの命は自らが守る覚悟が必要です。