自民のザル改革案(ブログ3576)
- 2024年05月17日
自民党の政治資金規正法改革案が党内でまとまったという報道がありました。
これまでは、政治とカネが全く不透明であり、その事が今回の事件に発展してしまいました。派閥のパーティー券の売り上げのキックバックを裏金として議員に配布した事が判明し、金に群がる薄汚れた自民党の不正がやっと明らかになったと言うべきでしょう(政倫審への出席拒否や、知らぬ存ぜぬで全容は闇の中ですが)。
にも関わらず、自民党の改革案は張本人でありながらその反省は全く無く、この期に及んでも「抜け道」を温存したいという意図がありありの内容です。
パーティー券の購入公開基準も20万円超を10万円超としただけで、企業や団体に10万円分を数度に分けて購入して貰えば企業・団体名は分からないことになります。
本来は購入額では無く、1枚からでも購入者が分かるようにするべきです。
そして、79%の国民が自民党案を評価しないと言うことを、パーティー券を購入する企業・団体も真摯に受け止めるべきで、企業・団体から自民党にパーティー券購入を自粛する旨を申し入れるべきでは無いでしょうか。企業・団体の後ろには国民という消費者が控えています。その方々を敵に回すというのは、いくら何でも無自覚すぎます。
また、政党助成金は、企業・団体献金を止めることを前提に税金から支払われています。
当然、その趣旨からハッキリと「企業・団体献金」を禁止すべきです。これまでも企業・団体の献金の多寡が政策決定に大きく影響を及ぼしていることは明らかです。政治が国民のためでは無く、一部の利益追求の企業のために行われるのは歪んだ状態です。
政治活動費については、支給を受けた議員が1件50万円以上の支出の場合に限り使途を党へ報告するとしていますが、各議員にどれ位の額を支給しているのか分かりませんが、これには、国民の税金である「政党助成金」が含まれていますので、当然として1円からの支出について報告すべきですし、報告された内容は公表する事を義務づけるべきです。
何せ、二階元幹事長には、5年間で50億円、茂木幹事長には1年間で10億円もの政治活動費が自民党から支出されているにもかかわらず、その使途は闇の中となっています。
この期に及んでも、まだ「抜け道」作るのに汲々としている自民党、そしてこの内容で国民が納得するはずがありませんし、与党内でも公明党が難色を示していることから、自民党だけが浮き上がってしまうでしょう。会期末まで、そんなに時間はありません。
このままでは、自民党VS公明党・立憲民主党・維新の会・国民民主党・共産党・れいわ・その他の野党、という構図で衆議院本会議の採決を迎える事になります。衆議院は自民党が単独過半数ですが、その次に控える参議院本会議での採決では公明党次第で「ねじれ」の中での採決となるかもしれません。
そして、自民党の後ろ向きの姿勢は、3補選の結果からも国民からサジを投げられるであろうことは明らかです。