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自民党は9条廃棄を公約に

  • 2022年05月03日

 今日は憲法記念日、憲法が施行されて75年を迎えました。

 75年間、憲法は日本の政治家に大事にされてきたのでしょうか、いや、いつの時も自民党のタカ派の政治家にとっては、目の上のたんこぶ、喉に刺さった棘のように邪魔な存在として扱われ、ことある毎に「改憲」を遡上に挙げてきました。

 彼らが邪魔で邪魔で仕方が無いのが「9条」です。

 9条には、「戦争の放棄・交戦権の否定・戦力の不保持」が明記されており、それ故に戦争が出来る普通の国では無いことから、先進国と言われる他の西側諸国と同様に普通の国になりたいと願っているのでは無いかと思います。

 また、この憲法は戦勝国の米国が主導したものだから、独立国日本として自らが憲法を草案し、国民の総意で施行すべきだと思っている方も多いのでしょう。

 しかし、日本国憲法には多くの日本人が関与してきた事実があります。

 その思いは、それまでの大日本帝国憲法が作り上げた専制的な制度を民主的な制度に変えるという画期的な取り組みに繋がりました。

 75年経過した今でも、普遍的な原則である「国民主権・基本的人権の尊重・戦争の放棄」は、色あせるどころか輝きを維持し続けています。

 しかし、とりわけ「戦争の放棄」について改憲をしたいと思っている「安倍氏」の政権時代に、誰も気づかぬよう少しずつ「解釈改憲」を行い、実質的な戦争参加への道を進み始めました。それが、集団的自衛権を容認する「安保法制」であり、武器輸出三原則を骨抜きにした「防衛装備移転三原則」です。

 これで、日本は同盟国が敵国に攻撃される場合は、我が国の存亡に関わる事態であると判断し、集団的自衛権の行使として世界中に自衛隊を派遣することが出来るようになり、また、様々な武器や兵器、弾薬などを提供できるようにしてしまいました。

 そして今、自民党は敵基地攻撃能力の保有を「反撃能力」と言い換えて、相手国が攻撃を仕掛けてくる前に相手国の基地および指揮・命令機能を持つ施設への攻撃が可能となるように。また、米国の所有する核を自国に配備する事で抑止力を高める「核供用」を。さらに、NATO加盟国並みに「防衛費をGDP2%に増額」することなどを政府に提言し、岸田氏は、十分に受け止めると受け取りました。

 とりわけ、敵基地攻撃能力「反撃能力」と「GDP2%枠」は、すでに今年1月の日米2+2協議と日米首脳会議で対米公約となっていることから、国民批判を配慮して自民党を迂回するという手間までかけて政府の方針にしようとしています。

 全ては米国の世界戦略に巻き込まれての事では無いでしょうか。そうだとすれば、日本国憲法に関与した米国が二度と日本が戦争を起こさぬようことを望み、幣原喜重郎首相が「世界の共通の敵は戦争それ自体である」と憲法に盛り込んだ「9条」を、今度は米国の都合により骨抜きにすることになり、それに自民党が加担したことになります。

 そんなに戦争が出来る「普通の国」にしたいのであれば、今夏の参議院選挙の公約として、堂々と「憲法9条を廃棄して国軍を有し、自衛のための戦争を認める。」ということを選挙で国民に問うべきです。

 ちなみにプーチンが行ったロシアのウクライナ侵略も「NATOからの自衛のため」という理由でした。


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